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06月14日-03号

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  1. 西都市議会 2005-06-14
    06月14日-03号


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    平成17年  6月 定例会(第3回)               平成17年6月14日---------------------------------------●議事日程(第3号)                         平成17年6月14日(火曜日)                              午前10時開議第1 一般質問---------------------------------------●本日の会議に付した事件 議事日程(第3号)に同じ---------------------------------------●出席議員(23名)     1番  橋口定幸君     2番  吉野和博君     3番  内藤邦弘君     4番  井上 司君     5番  中野 勝君     6番  浜砂松生君     7番  新名美穂子君    8番  松本良文君     9番  吉野元近君     10番  井上久昭君     11番  河野方州君     12番  井上照也君     13番  松浦幸男君     14番  池田明男君     15番  緒方敦男君     16番  弓削春男君     17番  池沢正博君     18番  野村隆志君     19番  黒木正善君     20番  浜砂一郎君     21番  浜砂百敏君     22番  狩野保夫君     23番  横山昭雄君---------------------------------------●当局出席者 市長        橋田和実君    助役        徳永碩男君 総務課長      鬼塚 薫君    財政課長      小森一三君 企画調整課長    大西秀邦君    企業誘致対策課長  黒木治定君 税務課長      松下和光君    活性化推進室長   森 康雄君 建設課長      井上 功君    建築住宅課長    荒川昭英君 都市計画課長    野村 透君    農林課長      甲斐克則君 農村整備課長    太田寛文君    生活環境課長    黒木良直君 市民課長      神田 守君    健康管理課長    清野知洋君 会計課長      関谷恒徳君    福祉事務所長    増田恵二君 水道課長      池沢哲尋君    教育長       黒木康郎君 学校教育課長    齊藤敦弘君    給食センター所長  島藤重利君 社会教育課長    井下敬三君    文化課長      伊達博敏君 スポーツ振興課長  緒方久己君    農業委員会事務局長 和田一男君 監査事務局長    迫 政光君    消防長       中武 但君---------------------------------------●議会事務局出席者 事務局長      阿万定治君    事務局次長     蓑毛幸一君 議事係長      中武資貴君    議事係       春日部なるみ君 議事係       村岡修一君                              午前10時01分 開議 ○議長(橋口定幸君) これより本日の会議を開きます。 まず、市長より発言の申し出がありますので、これを許します。 ◎市長(橋田和実君) 担当課長より説明させます。 ◎福祉事務所長(増田恵二君) 昨日の狩野議員の敬老の日の祝い品支給に対する答弁におきまして、内容等に漏れがあり、違った数字をお答えしましたので、次のとおり訂正させていただきます。 旧制度の敬老記念品支給事業の平成13年度実績をもとに、現在に置きかえて換算しますと、70歳以上の支給対象者は6,878人で、金額にして657万4,000円になります。また、改正されました現行制度の16年度決算見込みは、一律支給の部分がありませんので、対象者は622人で、金額は337万3,000円であります。このことから、祝い品等の支給対象者は6,256人減り、金額にして320万1,000円が削減となる計算であります。 以上のとおり訂正させていただきますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(橋口定幸君) 本日の会議は、お手元の議事日程第3号によって進めることにいたします。--------------------------------------- △一般質問 ○議長(橋口定幸君) 日程第1、一般質問を昨日に引き続き行います。 まず、11番河野方州君の発言を許します。 ◆11番(河野方州君) (登壇)質問に入ります前に、現在、車社会の中にあって、毎日のように悲惨な交通事故が多発しておりますが、一つの社会悪となっておるところであります。そのような中、だれもが安全で安心と思っておりました電車が、4月25日JR福知山線で脱線事故を起こし、107名の死者と461名の負傷者が出ましたことは記憶に新しいところであります。 このように、予測できない事件と、それから一向に好転しない世の中の景気と雇用対策、あわせて非常に暗い気持ちであります。がしかし、6月8日、サッカーの2006年ワールドカップのドイツ大会に3大会連続出場が決定したことは、スポーツランド構想でサッカーのキャンプ、合宿を誘致している西都市としてもとても明るいニュースになりましたことは、皆さんとともにお喜び申し上げたいと思います。 それでは、通告に従いまして順次質問させていただきますので、市長初め当局の御答弁をよろしくお願い申し上げます。 まず、大きな1番目として、市長の施政方針の中から、管理型行政から地域経営型行政への転換について、3点ほどお伺いいたします。 行政は、御承知のように、法令に従って地方自治体を治めることであり、市民の生活福祉のサービス向上が基本であります。このことは不可欠であると思っております。そして、だれもが認識しているところでもあります。 そこで1点目に、生活福祉のサービス向上を経営感覚で企業的に行うということは、具体的にはどのようなことをいうのかお伺いいたします。 2点目は、今申し上げたことに関連する行政評価システムとはどのようなものかお伺いいたします。 3点目は、市経営という表現のもと、コーディネーターに行政の役割をお願いしたいとのことですが、具体的にはどのような形でシステムを構築されるのかお伺いいたします。 大きな2番目として農業行政についてであります。 去る6月10日、国民運動で、日本の乱れた食生活を正すことを目的とした食育基本法が成立いたしました。子供たちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身につけていくためには、何よりも食が重要であると明記されております。家庭や学校、保育所など、地域を中心として食育を推進する必要性が強調されています。国民の食への意欲が高まることで、伝統食の継承、生産者と消費者の共生と信頼関係の構築、地域の社会と農業の活性化、そして何よりも、現在40%の食糧自給率の向上に期待されるところであります。 今後、政府が食育推進会議と並行して作成する基本計画の中で、全国的に盛り上がることを願って、市長の施政方針の中から2点ほどお伺いいたします。 それは、魅力ある元気なふるさとづくりを目指して、再生プランを7つの分野で検討し、この計画で本市の総合計画の見直しを行うとあります。 そこで1点目、安全安心システムの確立による質の高い食糧基地づくりについてであります。その内容について具体的に説明をお願いいたします。 次に、農業は西都市の基幹産業であることは皆さん御承知のとおりでありますが、農畜産物は、外国からの輸入増加と国内産地間競争、国民の消費量減少などが要因で販売価格が低迷している上に、荷づくり運賃などの経費増で所得が低下しております。 そこで2点目は、このような中、農家の生産意欲を高めるため、市農業フロンティア奨励賞を設立されるということですが、その内容を具体的に説明をお願いいたします。 大きな3番目に、災害対策についてでありますが、昨年は5個もの台風が県内に多大な被害をもたらしました。我が西都市も、被害総額17億5,000万のうち83.4%の14億6,000万が農業関係でありました。昨年11月に、議長初め県に補助対策を要請されたのが今年度の耐候性ハウスにつながっていると思います。ことしも11日に梅雨入りをし、台風の時節になりました。豪雨のたびに農作物への冠水、浸水が心配であります。 そこで、坂の下川の排水対策についてお伺いいたします。坂の下川は市唯一の準用河川であり、都於郡高台地域から鹿野田地域を通って三財川に合流いたしますが、水量が多い上に三財川の川底が高いことなどから、早く樋門を閉めなければならず、その合流部一帯は雨水の逃げ場がなく、水稲、施設ハウス、スイートコーン、葉たばこなど、冠水や浸水の被害を受けております。 私は、過去2度この件につきまして一般質問を行っていますが、初回での答弁は、かんがい排水事業は、これはポンプアップですけれども、受益面積等が厳しいので、河川改修や堤防のかさ上げ、農地及び作物の流動化など体制の整備も含め検討したい。水中ポンプによるくみ上げについては、設置の調査及び性能の効果算定を要するので明言できないということでした。 そして、2回目の答弁では、水中ポンプの設置も一つの方策と考えるが、市内には同様の地区が幾つもあるので、県・国に引き続き要望していきたいとのことでした。ただ、その中で、テストケースとしてでも水中ポンプを設置できないかということにつきましては、現地を関係機関と業者と協議して、市単独でも平成17年以降に取り組みたいとのことでありました。 昨年10月の台風23号において、施設ハウスのキュウリ、ピーマンが冠水・浸水し、実際に体験をしたのですけれども、消防ポンプ水中ポンプハウス内外の水をくんでもらいました。そのことによって冠水時間が短くて済み、また、浸水も最低に抑えることができ、被害額も予想を下回ることができました。このことは地元の消防団員や地元の人たちにも感謝申し上げているところであります。 この結果からも、坂の下川の水中ポンプの設置をぜひとも実現していただけると思いますが、市長の前向きな見解をお伺いいたしまして、壇上からの質問を終わります。(降壇) ◎市長(橋田和実君) (登壇)河野議員の御質問にお答えいたします。 まず、地域経営とはどのようなものかとの御質問でありますが、行政における地域経営とは、明確なビジョンのもとに市民団体や地域コミュニティなどと連携・協働しながら、限られた地域資源を最大限に活用することにより、効率的・効果的な公的サービスを提供し、市民や企業及び民間団体などのさまざまな活動を活性化させようとするものであります。 企業的感覚でむだをなくし、積極的に行政コストの削減に取り組み、限られた資源である予算や人材等を、真に市民が必要とするサービスに振り向けていきたいと考えております。 次に、行政評価システムとはどういうものかとの御質問ですが、行政の基本的な方針である政策を実現するための施策や事務事業、目標の達成度や費用対効果の観点から客観的に評価・検証するもので、この評価システムにより、市民への説明責任の向上や目的意識・コスト意識の浸透による職員の意識改革、また、明らかになった課題等に対する改善や効果の小さい事務事業の整理・合理化なども図れるものと考えております。 次に、行政が果たす地域のコーディネーターとしての役割はどういうものかとの御質問でありますが、市民ニーズが多様化、増大する中で、市民の望む公的サービスを行政のみが担うことは大変難しくなってきており、NPOなどの公益団体や企業、または自治会などと協働して、よりきめ細かな質の高い公的サービスを提供する必要があると考えます。そのためには、市がコーディネーターとして、このような団体が活動しやすい環境などをどのように整備していくか、行財政改革大綱再生プランの中で検討してまいります。 次に、農業行政の安全安心システムの確立による質の高い食糧基地づくりについてであります。 近年、BSE、鳥インフルエンザの発生、食品の偽装表示、輸入野菜の残留農薬などの問題を契機として、消費者の食に対する安全で安心なものへの関心が高まっておりますが、今後もこの傾向は一層進展するものと考えられます。こういった消費者ニーズに的確に対応するのが生き残る産地の道でありますので、総合計画の柱の一つとして位置づけたいと考えたわけでありますが、具体的には、有機物投入による土づくりに基づく農産物の生産、農産物の残留農薬分析の徹底、トレーサビリティーシステムの徹底と充実などであります。 次に、西都市農業フロンティア奨励賞の内容についてお答えいたします。 この奨励賞は、新たな農業生産技術や品目、品種、生産システム、営農体制等の導入または開発を行い、本市の農業の振興・発展に寄与すると認められる市内在住の農業者等を表彰することにより、ほかの農業者に対して模範を示し、新たな生産意欲を醸成することを目的として創設しようとするものであります。 対象者につきましては、市民及び農業関係団体等からの推薦のあった者の中から審査を行い、表彰とあわせて記念品または功労金を贈呈することにしておりますが、今日の厳しい農業情勢の中で、宮崎県を代表する本市の農業の維持・向上を図るべく、新作物、新技術の研究開発の一つとして取り組むものであります。 次に、坂の下川の排水対策についてお答えします。 市内の内水による農作物などへの被害は甚大であり、重要な問題として認識しているところであります。坂の下川排水対策につきましては、抜本的な対策ではありませんが、一つの方法としまして、ゲートにポンプを取りつけて排水するゲートポンプの設置や、排水ポンプ車による排水などについて検討したところでありますが、経費などにより難しい状況にあります。議員提案の水中ポンプの設置につきましては、ほかの地区との関連や費用の問題、運転管理など多くの問題がありますので、引き続き検討を行うとともに、県などにも協議・要望してまいりたいと思います。 なお、ハウス農家の救済措置としまして、排水ポンプ購入費に対し助成します小規模排水ポンプ購入費補助制度を設け、本議会に予算の提案をお願いしているところであります。御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。(降壇) ◆11番(河野方州君) それでは、自席から若干質問させていただきたいと思います。 まず最初に、管理型行政から地域経営型行政への転換についてでありますけれども、壇上からも申し上げましたが、市民の生活・福祉向上が基本である中、経営を意識しての企業的感覚を持って市民の負託にこたえることは容易ではないと思います。 そこで、市長に3点ほどお伺いいたします。 1点目は、御答弁の中で、地域経営とは明確なビジョンのもとにとありますが、その明確なビジョンとはどのようなものかお伺いいたします。 ◎市長(橋田和実君) 地域経営の中の明確なビジョンということでございますけれども、民の力が発揮できる社会の実現という市政運営の理念を持っておりまして、それは再生プラン、それを重要な柱として見直しを行います。それを行う中で、総合計画の中でこれから明らかにしていきたいと考えております。 ◆11番(河野方州君) 今、御答弁の中にありましたけれども、その総合計画の中で明らかにされるということですけれども、市長自身として大まかなといいますか、こういうことをしたいというようなビジョンが頭の中にあると思うんですけれども、それはどのようなことか。考えておられればお示しくださるとありがたいと思いますけれども。 ◎市長(橋田和実君) これは、私が施政方針を6月6日に申し上げましたけれども、その中での再生プラン、7つの項目を申し上げました。そういうことでございますので、御理解を賜りたいと思います。 ◆11番(河野方州君) 7つの分野、再生プランということで、それは自分のビジョンになるということであります。それは、きのうもあったかと思いますけれども、時期的にはいつごろまでにそういうビジョンを示すことができると考えておられますか。お伺いいたします。 ◎市長(橋田和実君) 担当課としましては、企画調整課が担当しておりますけれども、私の考えたこの再生プランの中で、それを具体的に私の考えも入れていただいて、また、全庁的な取り組みでプロジェクトチームを発足させ、これを発表したいと思っておりますが、時期的には年度末になろうかと思っております。 ◆11番(河野方州君) それでは、2点目についてお伺いしたいと思います。 行政評価システムということでお伺いいたしましたが、その行政の中で政策を実現するために客観的に評価・検証を行うということですけれども、これは、だれがどのような形で行うのかお伺いいたします。 ◎市長(橋田和実君) 行政評価システムについてでございますけれども、これは、政策を実現するために、施策であるとかあるいは事務事業、そういったものを客観的に評価していくわけでございますけれども、それは職員の自己評価もございます。あるいは、そういった組織をつくって評価することもございますが、市民の皆さん方から御意見や、そういった評価もいただくことにしております。 ◆11番(河野方州君) 今のお答えでは、行政内部において行うというふうにとった方がよろしいんですかね。それともやっぱり市民の方もというと入れた方がいいんですか。 ◎市長(橋田和実君) 最初、基本的には行政内部での評価を行いますけれども、それを公表しまして、それから、市民の皆さん方からもいろいろ御意見いただいて、再評価していただくと、そういうふうなことになります。 ◆11番(河野方州君) その行政内部で基本的に行うということでありましたけれども、それは担当課がそれぞれ評価・検証するということになるんですか。それとも、どこが取りまとめをするとかあるわけですか。
    ◎市長(橋田和実君) 全庁的な中で、行政評価委員会のようなものを設けまして、そこで評価していきたいと思います。 ◆11番(河野方州君) その委員会というのは、担当課といいますか、市の行政の中で委員会をつくるということですか。 ◎市長(橋田和実君) 先ほども申し上げましたように、全庁的な考えでありますから、各課からそういったメンバーを募ってまいりたいと思います。 ◆11番(河野方州君) それでは、次にいきたいと思いますけれども、3点目の地域経営のためのコーディネーターについてですけれども、きのうも質問があったようですけれども、市がその役割を担うということですけれども、それはどのような形で任命されるのかなと思っているんですけれども、それをお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) このコーディネーターという言葉を使ったことが非常に波紋を呼んでおりますけれども、コーディネートということは調整ということでありまして、コーディネーターは調整役でございます。そういうことで、私は市のいろんな業務の中で、まず市民、あるいは団体、あるいは企業のそれぞれの方々が、それぞれ活動や事業をやっていく中で、その生活や活動がスムーズにいくように、それを調整していくという意味でございますから、それは市の職員全員、もちろん、できれば議員の皆さん方も、あるいは市長みずから、全員がそういうコーディネーターとなっていく、業務を通してなっていくということでございます。 ◆11番(河野方州君) 今のお答えでは、任命するのではなくて、市長みずからといいますか、それと職員が個人個人、みずから行うということのように伺いました。その後、関係団体や地域などと、職員とか市長初め、この地域の中では複雑化したいろんなものがあると思いますけれども、その流れを円滑にするという専門職みたいなことだろうというふうに、それが調整役だろうということを思いますけれども、果たしてそういう仕事を始めるときに、どのくらいの時間といいますか期間で、市民のニーズにこたえられるようになるというふうに考えておられるのかお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) この地域経営ということは、今これから地方の自立ということを考えて、地方分権ということを考えた場合には、自助努力をこれからしていかなければなりません、地方自体が。そういうことで、ただ単に行政がこれまでのように管理型をやっておっては、その自立もなりませんし、活性化も図れませんから、それぞれ市民の皆さん方やら団体、企業がみずから活性化していく、あるいはみずから発想を行って活動していく。それを助長するといいますか、それがスムーズにいくようにやっていくということでありますから、これは時間的にどうこうという問題ではなくて、すべての業務を通してずっとやっていくということになります。 ◆11番(河野方州君) 一言で言えば、長い目で見てほしいということもあるというふうに感じ取っておきたいと思います。 それでは次に、農業行政についていきたいと思いますけれども、まず1番目に、安全安心システムの確立による質の高い食糧供給基地づくりについてでありますけれども、このことは、有機物での土づくり、あるいは農産物を国の基準値で分析することだと思いますけれども、その中で、市長も御存じのように、JA西都の優心館では、平成11年には土壌分析と農産物の残留農薬検査システムを設立しております。 その分析結果を見せていただきましたけれども、平成12年から14年の3年間で1,160検体が出たそうですけれども、農薬残留農産物はそのうちの13検体、パーセントにして1.12%になりますけれども、発見された。そのうち7検体ですね、7人分は廃棄させた。それから、収穫延期が6検体ほどあったというふうに聞いております。そのことで生産者自身が、これはやっぱり安全・安心のために自分たちでやっていかなければいかんという厳しさを痛感されたんだろうと思うんですね。 その後、そういうことからの平成15年、16年にはそういう検体が発見されていないということでありました。言いかえれば、年間450検体ほどを目標にしているそうですけれども、それが550以上の検体検査を実際には行っている。今のところその2年間ではすべて安全基準を満たしているというふうに聞いております。このことから、西都市の農産物は安全・安心に近いのではないかなというふうに受け取ったわけでもあります。 また一方、土壌分析の方ですけれども、このシステムにおきましても、年間880ぐらいを目標にしているそうですけれども、実質は1,100以上の検体検査を行っているということでした。ですから、生産者が作物にあった土壌づくりに有機を含めて進めておられるということがよくわかったというふうに思います。そのことから、安全安心システムというのは、ある程度、西都の場合は確立されているというふうに私個人では判断いたしたいのですけれども、市長の見解をお伺いいたしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) この件については、慎重に答弁をしないといけないと思っておりますので、ちょっと申し上げますけれども、先ほど3つの条件を申し上げました。安全・安心のためのですね。1つはいわゆる環境保全型農業をやっていく、もう一つは、残留農薬の検査をやって、安全な作物を販売していく。それから、もう一つは、トレーサビリティーシステムですね、そのことを申し上げましたけれども、消費者の食に対する関心というのは高まる一方であります。 そこで、消費者ニーズにこたえる農産物の生産にこだわりを持っていくということが、私は生き残る産地の道ではないかなと、そういうふうに思うわけでありまして、現在、先ほど議員がおっしゃったように、JAの取り組みは非常にすばらしいものがございます。優心館のそういう指導、あるいは残留農薬を検査して、農薬のないものを出荷していくというシステムをやっておられます。すばらしいと思います。 ただ、仮に今後、農薬の残留等が判明すれば、すべての生産物に対する安全で安心な信頼は崩壊し、産地の存続にかかわる大打撃となるわけでありまして、したがいまして、農家がこのことを念頭に置きながら、さらなる農薬使用、土づくりに注意を払っていただくよう、これからJAとも一緒になっていかなければいけないと思いますが、そういった点で、ただ、JA出荷の農産物だけではなくて、それ以外もございます。 ですから、やはり市全体としては、まず農薬、化学肥料をできるだけ使わない、そういう環境保全型農業を私は推し進めていく、基本的にはそれが大事だと思っています。そして、そういった残留農薬検査システムをさらに徹底していくということでありますし、トレーサビリティーシステムもそうであります。 そういったことで、念には念を入れて、西都市全体としては、環境保全型農業、いわゆる安全・安心な、しかも単位面積当たりの収量が高い、また品質もいい、よいものがたくさん単位当たりできると、そういったことをこれから心がけていかないといけないと思いますので、やはりコストを下げる意味ではそれも必要だと思いますから、そういった点で、私は安全安心システムの確立による質の高い食糧供給基地づくりと申し上げているわけでございます。 以上でございます。 ◆11番(河野方州君) ありがとうございました。 今、消費者が特に安全・安心ということについては、本当に全国でそれが広がっているというふうに思います。そういう安全安心システムが確立されてこそ質の高い食糧ということになるということでありますが、JAの優心館を中心にして、生産者個人と、今、市長が言われたように消費者との信頼を結ぶサポート役というのが行政だろうというふうに思うんですよ。 それで、これからもまた指導をお願いしておきますけれども、もう一度そこのところの市長の心意気といいますか、それをちょっとお伺いしておきたいというふうに思います。 ◎市長(橋田和実君) もうここだけは先ほど十分申し上げたとおりでありまして、綾町が有機農業の町ということでブランドをつくりましたよね。私は、綾町に負けない西都市の農業、質の高いそういう農業を目指していって、日本をリードするような非常に質の高い、農家の所得が高まるような、そしてこの西都市で消費される野菜は安全なんだと、そういうイメージをつくっていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 ◆11番(河野方州君) そういう心意気を感じ取って、この問題については終わりたいと思います。 それでは、関連でありますけれども、その食糧基地という形についてだけ、離してお伺いしたいと思いますけれども、西都市は、この宮崎の中でも中心となった日本の食糧基地だというふうに自他とも認めるところでありますけれども、しかしながら、販売価格がどうも安定していないのが現状であります。それは、出荷数量が一定して市場の方とか消費者の方に出回ることができない。一遍にどっと出たり、あるいは出なかったりということが、私は、ある程度要因の中の一つであろうと、その原因の一つだろうというふうに思っております。 そこで、市長が選挙公約で挙げておられましたインターチェンジ周辺に、民間主導型ではあるけれども物流基地を誘致したいという構想がありましたが、できましたらその中に農産物のストック機能、つまり西都がずっと課題にしております予冷・保冷の貯蔵庫等は考えておられないのかお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 非常に野菜の消費形態も、農産物の消費形態も変わってまいりまして、昔は家庭で包丁を使って料理して、そして食べると。非常にそういった、また、料理の上手な方を嫁さんに欲しいなと言われるぐらいありました。ただ、今は非常に忙しいということもあるでしょうし、核家族化ということもあるでしょうから、もう日本全体では6割が調理済みの野菜を買うような時代になってきました。都会ではもう8割がそうでありまして、家庭でゆっくり料理をつくっていく時代ではなくなってきたわけでありまして、そういうことから考えますと、その生産されたそのもの、そのままを出荷していくことが、果たしてこれからそればかりでいいのかという課題が出てきます。 そういったことで、一つは、議員がおっしゃった予冷・保冷して、平均化した出荷体制といいますか、そういうことをやることも大切だとは思いますけれども、これから先、私はカット野菜、カットして冷凍して出荷する。産地でカットすれば鮮度のいい状況で冷凍できますから、鮮度が保てるということになりますから、そういうカット野菜工場を私はつくるべきではないかなと常々から考えておりまして、そのための保冷・予冷、あるいは冷凍、そういった設備を、私はこの西都市につくりたいと思っておりますし、これは、農協と一緒になって取り組んでいかなければならないと思います。 ただ、インターチェンジ周辺ということでありましたが、今、インターチェンジから四日市まではバイパスができましたけれども、これからさらにあそこの園元バイパスということでやっていきますけれども、まずやはり園元バイパスが完成してから物流基地ということは考えていかなければならないと思っていますので、早くこのバイパス完成に向かって、市としても県に働きかけていきたいと思っておりますので、そういう農業加工施設、あるいは保冷施設につきましては、私としてはそういう考えを持っておりまして、また皆さん方からもいろんな御意見、御指導をいただきながら進めてまいりたいと思っております。 ◆11番(河野方州君) 私どもが考えているものに近いものというか、非常に期待できるというふうに今感じました。中身はカット野菜でもいいわけですけれども、そういう形で、今、市長がおっしゃられましたように、ぜひひとつ農家の価格、生産、手取りがうまくいきますように御配慮いただきたいというふうに思います。それに期待申し上げて、この問題については終わりたいと思います。 次に、市農業フロンティア奨励賞の設立についてでありますけれども、中身は先ほど答弁がありましたけれども、農家の生産意欲を高めるために、新規の農業者を含めて、新作物の導入技術の研究開発など、多岐にわたって御答弁がありました。 その中で、奨励賞の審査というのが非常に難しいのではないかなというふうにも感じたわけですけれども、その審査員はどのような人たちで何名くらい考えておられるのか、市長にお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) この西都市には、既に市民栄誉賞ですか、それと教育奨励賞ですか、この2つのそういった褒賞制度といいますか、それがあるようでございますけれども、やはりこの西都市は農業のまちでありますから、農業面でもそういったものを設けるべきだということで提案しているわけでございますけれども、農業に限ってということを考えれば、農業分野における幅広い知識と公平性が求められますので、そういった関係で農業関係機関、例えば普及所であるとか、あるいはJAであるとか、あるいは農済であるとか、そういった農業関係の機関あるいは団体、今農協ですね、そして農家の生産者の代表といいますか、そういった方を含めまして6名程度を考えております。 ◆11番(河野方州君) ありがとうございました。 審査員の今の選考といいますか、どんな人たちということと、6名ということまで御答弁いただきましてありがとうございました。そういう委員の人を選定するというのがいつごろになるのかなということをちょっとお伺いしておきたいんですけれども。 ◎市長(橋田和実君) この農業フロンティア奨励賞を今、議会に提案してございますので、それが承認されて、それから早速募集を迎えたいと、そういうふうに考えております。 ◆11番(河野方州君) この議会終了ということで、割と早くできるのかなというふうに思います。 それで、農産物といったら多過ぎるぐらいたくさん品目があると思うんですね。それで、その品目はある程度絞って考えておられるのか。そんなところはどんなふうに考えておられるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) この品目によって、非常に生産量が多い品目、あるいは少ない品目がありますし、売れ筋の品目、あるいはもうちょっと衰退ぎみの品目といろいろございますから、ただ、これから開発していこうという品目もございます。そういうことで、品目を絞るということはできないと思いますので、あらゆる農産物についてやっていきたいと思います。 ◆11番(河野方州君) 非常に品目というので難しい面も出てくるかと思いますけれども、またそのときはそのときでいろいろ一緒になって勉強させていただきたいと思います。 それから、表彰規程についてですけれども、答弁を聞きますと、生産面だけの表彰という感じを受けているんですけれども、例えば、この販売価格が今低迷しておりますけれども、その中で、販売方法のアイデアとか、あるいは安全・安心というのをキャッチフレーズにした関係でいいますと、そういう意味でいいますと、一言で言うと販売面の表彰対象というのは考えておられないのかお伺いいたしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 議員御指摘のとおり、農家経営というのを考えますと販売も非常に重要であります。ただ、例えば、この販売方法のアイデアであるとか、そういうキャッチフレーズで非常に西都市に貢献したという場合は、市民栄誉賞というのがございますから、そっちの方の産業部門でございますから、そっちの方で表彰していくといいますか、そういうことにして、今回は、とにかく先ほども申し上げましたように、生産面でのそういう品目であるとかあるいは技術ですね、そういった面に絞って取り組んでいきたいと考えております。御理解いただきたいと思います。 ◆11番(河野方州君) 今回は、どうしても生産面のみということですから、これはいたし方ないと思いますが、そこで要望というかお願いですけれども、将来はそういう販売面の奨励賞も、さっき市民栄誉賞があるということでございましたけれども、お願いしたいと思いますけれども、そこあたりの将来はどういうふうになるというようなことについては、何かありましたら見解をお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 農業面に関する販売とかそういう面であれば、市民栄誉賞としてやった方がいいのか、それとも、こういったフロンティア奨励賞の中で取り組んだ方がいいのか、今後検討課題とさせていただきたいと思います。 ◆11番(河野方州君) ぜひまたそういう面も考えていただくようにお願いをしておきたいと思います。 それでは、続きまして、最後になるかと思いますけれど、災害対策についてでありますけれども、坂の下川の排水対策について、もうくどいようですけれど、何度も言ってきたんですが、率直に言って、これはそこだけではできないということでありましたので、非常に残念でもありますけれども、その中で、やはりテストケースという言葉では本当はいかんのかもしれませんけれども、それに取り組んでみたいという答弁を前回いただいておりましたので、改めて私の言っているポンプという内容を、ちょっとくどいようですけれども、説明させていただきたいのです。 ポンプアップ施設でかんがい、排水をやるようになりますと数億円もかかるということはわかっておりますので、そのことは当局の方も理解できているということを前提にしてですけれども、この梅雨とか台風時期に豪雨はある程度予測はできるんですね。台風もいきなり来るわけではありませんし、梅雨入りも、ある程度今天気予報がはっきりしておりますので、ある程度何日前には予測ができるだろうと思うんですね。 そこで、これは坂の下川に限ってではありませんけれども、そういう水中ポンプとかがあれば、早目に、何日か前に川の水をくみ上げておく。そういうことによって渇水状態になるわけでありますので、そうしますと、あとは降ったものを、くみ上げる量はポンプによって違うと思いますけれども、早目にくむということになれば、その遊水池ですか、遊び水で、河川があふれるまでの時間が相当とれるのではないかと私は思うんですね。時間が保てるというふうに考えますし、それはやっぱり普通のそのままで自然で置くよりも、私は数倍にその効果があるのではないかと思うんですね。 確かに、前も市内にそういう箇所が15カ所ぐらいあるというふうに建設課の方から聞いております。ですから、財政上からも一気に事を運ぶということはできないと思うんですけれども、先ほどから申し上げているように、どこかそういう形でテストケースとしてお願いしたいというふうに思うんですけれども、その効果が出れば、逆に今度はその効果を持って国やら県にも助成をお願いしていくことができるだろうと思うんですが、もう一度、恐縮ですけれども、市長の見解をお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) これは河川の大小、あるいは降雨も、局地的にそこに降るか、あるいは上流の奥に降るか、それによってもかなり変わってきますし、あるいは三財川本流の水位の状況によっても変わってまいりますから、一概に、簡単にそれができるかどうかはわかりませんが、やらなければわからんじゃないかと、そういうことも考えられますけれども、ただ、ポンプの数が相当要るんじゃないかなと。でないと効果は出ないんじゃないかなと思います。そういうことを考えますと、そういった経費的な面、その辺も考え、慎重に考えながら、それを試験的にやるかどうかについては検討していきたいと思います。 ◆11番(河野方州君) なかなか難しい問題もあるというふうには思っておりますけれども、これはまだ検討しなければならないということになるだろうというふうに解釈をいたしました。 それから、この坂の下川も、御案内のように三財川に合流するわけですけれども、この樋門が、先ほど壇上から言いましたように早く閉めなければならないということで、これは鹿野田地区の消防団というんですか、担当が我が家も顧みず、自分方は農業であったり勤めであったりするわけですけれども、よその地区よりも1日早く出なければならないんですね、すぐ坂の下川があふれるということで。そしてまた三財川が引くまで待つと、また1日余計に要るというようなことで、非常にこの水防に携わっている時間が長うございます。 それで、その都度、その都度、消防団には大変だなという言葉をかけておりますけれども、そこら辺から見ても、ひとつ消防団側から見ても、そういう情勢にあるのが坂の下川だということを市長にわかっていただきたいということで今それを申し上げたんですが、それについての市長の見解があればお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 私も、水のあふれる地域に住んでおりまして、もう生まれたときから、そのことについては非常に一つの課題として自分の体にしみついております。消防の皆さん方が、早くからそういう水防関係で樋門のあけ閉めに非常に苦労されておられる、その点もよくわかっておりまして、その辺はどの消防団も同じような状況じゃないかなと思います。そういう点で、御苦労には本当に感謝し、敬意を表したいと思いますけれども、その辺はまた十分考えさせていただきながら、その試験については検討させていただきたいと思います。 ◆11番(河野方州君) 消防団の苦労もわかっていただいたようでありますから、その点については安心をいたしたいと思います。 それから、これは坂の下川排水対策の中の一環ですけれども、坂の下川と関連があるということで質問するわけですけれども、今年度から新規事業としてハウス農家の個人の救済措置として、先ほども答弁がありましたけれども、小規模排水ポンプ購入費補助制度を設立されるということであります。189万の予算補正が計上されておりますけれども、その事業内容について、もうちょっと詳しく説明いただきたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) ハウス園芸農家にとりましては、冠水しますと、もう病気が入って、根が腐れて、生育が悪くなったり、もう栽培できなくなったりしまして、非常に一つの死活問題といいますか、そういった点で、私も以前からそのことは痛感しております。 そういうことで、前市政の中で約束をされたということでありまして、そういう冠水したハウス農家に対して補助を行うという制度でございますけれども、そのことについて、ちょっと内容を御説明したいと思います。 この事業は、集中豪雨や台風により、施設園芸や水稲、露地野菜などに多くの被害をもたらしている状況にあり、特に施設園芸は被害額が大きいことから、少しでも施設園芸の被害を緩和するため、雨水及び侵入水を排除するための排水用ポンプ購入に対し助成しようとするものであります。 補助対象としまして、市内に居住し、みずから生産を営む農業者が1つですね。もう一つ、過去において浸水被害に遭った農業用のハウス農家、それともう一つ、市税を完納していることとなっておりまして、補助額につきましては購入費の3分の2以内、上限額を7万5,000円としまして、対象ポンプは、能力等を考慮して、口径80ミリ以上としたところであります。 なお、予算額としましては、先ほど議員からありましたように189万円を計上しております。 以上でございます。 ◆11番(河野方州君) 非常に画期的な一つの事業ではないかなというふうに私は思うわけでありまして、喜んでいる一人でもあります。ただ、今の説明の中で、いろいろ条件がありまして、過去に浸水被害のあった農家というふうに御答弁がありましたけれども、これもハウス農家個人でありますけれども、個人1人当たり何台まで可能なのかをちょっとお聞きしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) これは、1農家に1台限りということでございます。1台限りです。 ◆11番(河野方州君) 念を押されましたけれども、1農家に1台ということでしたけれども、そこでちょっと申し上げたいんですけれども、ただ、農家によったらいろいろな方があると思うんですが、1人1台ではどうしようもないというところも出てくると思うんですね。例えば、浸水箇所をそんなに1人で何カ所も持つ人はおらんと思いますけれども、何カ所かに分かれている場合、あるいは1人での耕作面積が広い場合、そんな場合は、1台だけではちょっとくみ取りができないのではないかなと、言葉で言えば中途半端になるのではないかなという気もするけれども、そこらあたりはどうでしょうか。 ◎市長(橋田和実君) 財政的なものも非常に厳しゅうございまして、農家の皆さん方にとっては、すべてそれが欲しいところであろうと思いますけれども、一つの一部補償といいますか、一部助成といいますか、それが精いっぱいの状況だと思います。 ◆11番(河野方州君) やっぱり広く農家全体に少しでもということで、一部助成という形だろうというふうに解釈をさせていただきました。 それでは、もう1点、このことに関連してお伺いしたいんですけれども、今度は浸水箇所に複数といいますか、何人かのハウス農家が隣接して集団化しているという場合があるんですね。何人も同じところにあるということ。それから、同じ浸水場所ではあるけれどもハウスではないと。しかしながら、この場合は助成がハウスだけになっておりますけれども、露地野菜ですね。例えば、キュウリとかインゲンとかピーマンとかいろいろあるんですけれども、それとか水稲というのがかなり集団している形があります。 ですから、そんなところで、例えばの話ですけれども、1人で1台は要らない、しかし、3人で2台は必要だという場合もあるのではないかなと思うんですね。それと今度は逆に、そういうことがいろんな形で、今度は1人1台以上になるんですけれども、3人で4台とか5台とか必要なケースというのがケース・バイ・ケースで生じると思うんですね。こんな場合は、非常に逆に効果がある共同購入ではないかなと私は思うんですけれども、その共同購入はこの事業の補助対象にはならないのかお伺いいたします。 ◎市長(橋田和実君) その共同購入につきましては、この補助事業には該当しません。ただ、県の制度事業で、そういったことができないのかは、ちょっと検討してみたいと思っております。 それと、先ほど議員も言われたように、15カ所ぐらい浸水地域があるわけでございまして、これはもう長年の課題でございます。ですから、そういう応急処置だけでやっていっても切りがないと思いますので、やはり緊急的に最も被害の大きいところから、どうやって抜本的に解決していったらいいかということを、国や県と、今までも協議されてきたでしょうけれども、さらに突っ込んだ協議を行って、どうしたらいいかということで対応してまいりたいと思います。 ◆11番(河野方州君) 今、市長の方から、県や国にもということでありましたので、15カ所の中でもA、B、C、ランクづけというのは非常に難しいかと思いますけれども、その中で、常時そういうところができているということにつきましては御理解いただいていると思いますので、ぜひひとつ何とかそういう形ができますように、そうしませんと、梅雨が来た、台風が来たときに限って、まくらを高くして眠れないような農家でありまして、非常にそのことで、壇上から申し上げましたけれども、あの去年の冠水のときに、これは市の工業団地の方の水が逆流して、つかって、これは市長も見られたと思いますけれども、非常にあのときの悲壮な顔、そして市当局やら私どもに訴えるあの顔、これも死活問題だったと思うんですね。 もし、それをポンプでくまなければ、先ほど壇上でも言いましたけれども、もう本当にかなり死活問題だった。ただ、幸い、私は技術員ではありませんけれども、三財川の濁流ですか、それがオーバーしてハウスがつかったのではなかったと。たまたま工業団地にためておった池のやつが出たということで、水の質がいいとか悪いというよりも、その川の水からすると非常によかったのではないかと思うんですね。そのことによって、病気等の発生が、何遍も防除はしましたけれども、私は抑えられたと思うんですね。その面では、非常に不幸であったけれども、その意味では幸いしたのかなと思っています。 そのことで、先ほど申し上げましたが、非常に心配しておりました、ひょっとしたら開発公社で補償しなければならないものも、この前の理事会であったように本当に少ない金額で済んだということになりますと、非常にポンプでくんだ効果というのがあった。特に、その悲壮な顔をされておりました生産者も、あのポンプで早く、なるだけ冠水時間を短くしたおかげで、非常に最初は怒っておられましたけれども、逆に後の方では感謝をされて、ありがとうございましたということで、これは地元の人、もちろん市もそうですけれども、そして消防団にもお礼を言っておられました。 そのことから考えて、何度もくどいように質問申し上げたわけですけれども、今さっき市長が言いましたように、ぜひひとつこれからそういう地域を少しでも抑えていくという意味で、これから国・県ということで言葉がありましたけれども、市長のトップセールスですか、ますますのそういう要望等をお願い申し上げて、そして何かコメントがあれば、最後の見解をお聞きして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 ◎市長(橋田和実君) 先ほどから何回も申し上げておりますように、西都市は基幹産業は農業でありますから、そういった点では、家屋がつからないからいいじゃないかということではなくて、農水省、あるいは県当局とも十分協議をさせていただいて、少しずつでもそのための改善をしていきたいと思っております。 以上です。 ○議長(橋口定幸君) 暫時休憩をいたします。                              午前11時00分 休憩                              午前11時10分 開議 ○議長(橋口定幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、4番井上司君の発言を許します。 ◆4番(井上司君) (登壇)質問に入ります前に、一言お礼の言葉を述べさせていただきます。 昨日、下三財亀塚におきまして火災が発生しました。消防署並びに消防団によりまして機敏に活動していただきまして、事務所と倉庫が鎮火いたしました。隣にちょうど民家があったものですから心配しておりましたが、活動が早くて、おかげさまでありがとうございました。お礼申し上げます。 それでは、質問通告書に従い、順次質問してまいります。 西都市も新しい橋田市政になりまして、はや5カ月目を迎えられようとしていますが、その間、西都原台地にも春が訪れ、30万本の菜の花が咲き、また2,000本のソメイヨシノが咲き、ツツジが咲き、西都原は花園に包まれ、大勢の人々にひとときの感動を与えてくれたようであります。今、台地は若葉が輝き、景観と自然の美しさを見せてくれる西都原台地であります。 西都市は面積438.56平方キロメートル、台地を抱え、農業、林業を中心とした市であります。この広き台地の中に約3万4,200名の人たちが住んでいるわけであります。その中で市長は、基本とします第一次産業、農業、林業、そして観光、福祉、過疎化を補うための雇用問題、また、国が掲げます地方分権、三位一体に伴う合併問題など山積みであるかと思いますが、市長は農業、畜産についてはだれよりも詳しい方でありますから、農林業についてはいろいろとわかっていらっしゃることと思います。必ず農林業につきましてはなし遂げていただけると思いますが、市長が選挙期間中に掲げられました公約がございますが、行政改革について伺いたいと思います。 組織の活性化と住民サービスについてであります。なぜかと申しますと、市民の皆様がよく口にされることがあります。一つのことを行うのに行ったり来たりで大変に時間がかかるとの言葉でありました。ですから、関連する課を同じところへ並べ置くことはできないか、お尋ねをいたしたいと思います。 次に、観光とグリーンツーリズムについて伺いたいと思います。 先ほども言いましたが、西都原台地はここ数年来、見違えるように整備が整い、美しく輝き始めました。台地は男狭穂塚、女狭穂塚を中心に311基の古墳が点在し、まさに古代ロマンの台地であります。ことし17年3月23日の宮日新聞に記載されていました男狭穂塚は、国内最大の帆立て貝形古墳であることを、レーダー探査を行ってまいりました県教委が発表されました。また、埋葬された人物は、大王や最有力の豪族に準ずる地位だった可能性が一段と高まったとも言われております。 もしかして、古代大和大国への道へつながるかもしれない。そんな中で、古代と現代を取り入れた県立考古博物館とガイダンスセンターこのはな館、そして全国植樹祭式典が行われました、天皇皇后両陛下がおかけになられましたお野立所、秋になりますと30万本のコスモスの花が咲き、訪れる人々にいやしの心を与えてくれる台地、西都原。このように多くの史跡、文化財にすぐれた西都原であります。 まず、第1点目の質問でありますが、西都原を生かした観光をどのようにしていくお考えなのかお尋ねいたします。そして、また西都寄り北ルート、高千穂まで130キロメートル、ひむか神話街道、夢とロマンの街道として楽しみに思っていましたが、今何かが忘れられかけているように思います。西都市は観光客100万人を超す観光になってきたと聞きます。 市長は県議のときより観光と農業にはお考えが深いと思いますが、そこで第2点の質問であります。グリーンツーリズム、山村を生かした地域の人々との交流を楽しむ観光についてお考えはないかお尋ねをいたします。 次に、西都市はスポーツランド構想を現在築かれて、数多くのスポーツ愛好者が訪れ、並びにサッカー、野球チームのプロの選手が来られ、西都原を全国にアピールしていただき、経済効果が上がっているようであります。春には菜の花ウオークラリーにクロスカントリー大会が行われ、秋には宮崎県高校駅伝大会が行われ、県内外からの見物人で沿道を埋めて、時を忘れ、感動と喜びを与え、まさに青春の喜びと感動であります。相乗効果もすごいわけであります。駅伝コース、その沿道周辺にコスモスの種をまき、秋の高校駅伝に花を添えることはできないものか、市長の見解をお尋ねし、壇上よりの質問を終わります。(降壇) ◎市長(橋田和実君) (登壇)井上司議員の御質問にお答えいたします。 まず、行政改革についてでありますが、組織の活性化と住民サービスにつきましては、議員御指摘のとおり、関連する課が同じ階にあり、1カ所ですべての用務ができることが理想的であります。しかし、庁舎構造上の問題や設備、人員配置の関連もあり、困難な状況もあります。今後、行財政改革の中で、機構改革とあわせて組織の活性化並びに住民サービスのあり方についても検討してまいりたいと考えております。 次に、西都原を生かした観光を今後どのように生かしていくのかという御質問でありますが、西都原は、平成7年度から古代ロマン再生事業、平成9年度から歴史ロマン再生事業で整備され、平成16年4月には西都原考古博物館が開館するなど、歴史文化を学ぶ重要な観光施設として整備がおおむね完了したところであります。 また、議員御指摘のように、春には桜や菜の花、秋にはコスモスが大地一面に咲き誇り、さらには本市の情報発信拠点施設として西都原ガイダンスセンターこのはな館も開館し、観光客の受け入れ整備も整ったところであります。 今後は、これらの施設を十分に活用するとともに、観光客の誘致宣伝が重要な課題でありますので、観光協会と行政とが緊密な連携を図り、積極的な誘致宣伝活動を図ってまいりたいと考えております。特に、学習施設でもある西都原は、南九州の修学旅行の候補地でもありますので、近県の各市町村の教育委員会や学校訪問等を実施するなど、その面での力を入れてまいりたいと考えております。 次に、グリーンツーリズムを生かした観光についてでありますが、最近の観光動向は、自然豊かな農山漁村地域の自然、文化、産業の体験や、地域の人々との触れ合いを通じて楽しむ余暇活動、いわゆるグリーンツーリズムに変わりつつあるのが現状であります。 このような背景から、自然環境や農業との連携が深くかかわり合うグリーンツーリズムの実施は、交流人口の拡大の上で非常に重要なことと認識をしているところであり、このグリーンツーリズム活動が活発化すれば、定住人口確保の一つの手段ともなれるのだと思っております。そこで、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えているところであります。 次に、秋の高校駅伝大会のコースをコスモスで彩ることはできないかとの御質問でありますが、西都市は、西都原に、春は桜と菜の花、秋にはコスモスと、古墳と花で宣伝しているまちでもありますので、議員御提案のとおり、秋の高校駅伝大会のコースや西都市全体をコスモスで彩ることは、イメージアップにもつながるよい御提案だと思うところであります。しかしながら、それらを実施するとなると、行政単独では限界もありますので、市民協働による市民運動の機運が必要と考えております。西都市の観光美化及びイメージアップの目的で、市民からの要望や機運が盛り上がってくれば、コスモスの種子の配布など実施したいと考えております。 以上でございます。(降壇) ◆4番(井上司君) 市長、ありがとうございました。それでは、自席の方から少しだけ質問させていただきます。 今回の質問は、市民の皆さん方の声を挙げさせていただきました。ですから、その方向について今から質問させていただきます。 もう1回戻ることになるかと思いますが、まず行政改革の方からであります。 この役所の中には、各分野の課が16ほどあるように見受けられますが、また、教育委員会、農業委員会、消防署を合わせますと、議会事務局を除いて25ほどの課があるように思えるわけであります。問題なのは、関連している関係の課が離れた場所にあり、訪ねてこられる住民の皆さんが大変に困ることが多いということであります。 と申しますのは、やはり皆仕事をしていらっしゃいます。その合間を縫ってここまで走ってきます。そして、ここの課かなといって来たところがとんでもないところになってしまう。そこまで歩くのに10分も15分もかかる。西都は農業のまちでありますから、その重点の一番大事なところはそうなんですね。 ですから、先ほど市長が答弁されましたが、この役所の中のつくり、そういった関係で非常に難しいところもあると。よくわかるんですが、その中から、せめて1つの課でも総体的にできれば、大変住民の皆さんが喜ぶのではないかなと思うんですが、この点についてもう一度お願いいたします。 ◎市長(橋田和実君) 私が市長にさせていただく前から同じようなことを思っておりました。私も一市民として市役所を訪れていたわけでございますけれども、やはり関連する課、あるいはいろんな手続がその1カ所でできればいいがなと、一緒になっておればいいがなと、そういう気持ちもありまして、先ほど申し上げましたように、市役所に入らせていただきましたら、市役所の庁舎構造上の問題、あるいは庁舎を建設した当時と比較しまして、いろんな事務事業がふえてきて、課がふえてきた、そういった問題がありまして、本庁舎のみではスペースが非常に足らなくなったと、そういうことでございます。 そういうことで、私も何とかしなければいけないのではないかと、そういう気持ちを持っております。 ◆4番(井上司君) よくわかりました。けれど、市長がよく言われますが、行政改革は市民からということを述べられていると思います。私は、やっぱり一番大事なのは、西都市は先ほど言われたように農業のまちであります。せめて関連の課だけでも行きやすい、そして行って、結果が出て、すぐ働きやすい、そういった住民のサービスができるようなこと、そういった点について、お互いが相手の忙しいときには、その課同士、A、B、Cとします。Aの課がありました。Bの課も関連、Cの課も関連です。そんな中で、例えばAは忙しくて住民と対処できませんでした。けれど、そこにBの課がいらっしゃって、そのAの課の仕事の内容的なことまでできることが関連だと思うんですよ。 そういった課がそろっておりますと、住民の皆さん方は本当に大変楽なんですね。そして一つでない、やはり行政というのはこんなものか、ありがたいなという気持ちがわくのではないかと思うんですよ。そういった点について、市長、やっぱりこれが行政改革の第一歩ではないかなと思うんですが、もう一度お願いいたします。 ◎市長(橋田和実君) ことし初めて年度末の3月の最終日曜日と4月の第1日曜日に窓口業務を行ったわけでございます。そのときに業務が縦割りでありまして、隣の方の業務はわからないと言われたわけですね。だからその課でうまく調整してやっていただけないだろうかと申し上げたら、わかりませんので、それぞれが出なければいけないということで、代休もとりにくいと言われたわけですね。 そういうことで、こういう状況ではいかんなと。隣の課の仕事ぐらいは少しでも対応できるぐらいのそういった能力を高めていただいて、仕事をしていただかなければいかんなと思いましたが、議員が御指摘のとおり、やはり同じような課というのは、私は統合した方がいいと思っておりますし、その中で交流をいろいろやっていくことによって、さらに事務能力も高まってくるのではないかなと思っておりますし、また、そういう連携を保つことによって、政策あるいは事務事業の中でこうした方がいいという、そういったアイデアとかアドバイスもお互いにできるのではないかと、そういうふうに思っております。 そういうことで、今5月に行政改革推進本部を設置しましたし、その中で、来年からぜひそういう機構改革をやっていきたい。そしてまた、できるなら、この本庁舎の近くに全課寄っていただいて、一緒になってそういう連携がとれるような、市民サービスの窓口が近くにあるような、そういう体制に持っていきたいと考えております。 ただ、法令上規定されている福祉事務所であるとか消防署であるとか、そういったものの統合はできないと思いますけれども、そういったことで、ことし1年間全庁的に十分に検討して、その中で機構改革をやって、そういった体制を組んでいきたいと考えております。 ◆4番(井上司君) ありがとうございました。 実は、ことしの2月に、政友会なんですが、埼玉県飯能市というところに調査に行ったんですよ。行政改革ということで、向こうは行政管理型から行政経営型、そういった改革でグループをつくったり、その中にリーダーシップをつくったりいろんなことをやってますよ。ここも新しく市ができたんですね。その市長さんが改革されたんですよ。そして、やはりいろいろあるけれども、改革は住民からであると。そしたら改革の中に、やっぱり行政に住民が来ても何でもすぐ対応できる、その方向づけが一番であるということを、その市長さんは言われています。 ですから、やりました。やって1年たちました。すばらしいんですよ。住民の皆さんが今までああだ、こうだ言っていたのがすべてなくなってきました。行ったら便利がいい、すぐにしてもらって、すぐに帰れる。それは書いてありますけれども、グループというのが、例えば管理ずっと行政のさっき言いました3つが統一します。そして、3つの課があるんですが、その中でグループ型とリーダー型ですね、中にリーダーシップの方がおって、いろんな対応をしていただく。そういったことから非常にいいシステムをとっているんですよ。市長、もし時間があったら、この飯能市ですか、行ってから話を聞かれると、市長同士ですからいろんな話が出てくると思いますが、それがすばらしかったものですから、いいことだなと思ったんですよ。 西都市も土地だけは広い、みんな方々からやってきます。そして、その間を縫ってくるわけですから忙しいんですよ。私たちとか、例えばこの行政の皆さん方はそれが仕事ですから、そこにおりますけれども、ほかの人たちは皆よそで仕事をしながらその時間をとって来るわけですね。ですから、やはり住民サービスというのが一番大事ではないかなという感覚から、市長が言います行政改革、ここから始めていただければ、私は住民の皆さん方も納得するのではないかなと思っているところなんですよ。住民サービス、行政改革を、西都市は3万4,200名のためにも、ぜひともお願いしておきたいと思っております。 次に移りたいと思いますが、観光についてでありますが、西都市も史跡文化、伝統文化のまち、先ほど市長が申されましたが、整ってきたように思えるわけでありますが、記紀の道、古事記の中にあります日本書紀から名づけられた道、ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメにまつわる伝承地西都原、古墳を囲むように点在、古墳ロマンを思わせる逢初川が結んだ恋物語。少しかじりますと、ニニギノミコトの嫉妬で胸をさいなまれ、産屋に入り火をつけ、もしも生まれてくる子がアマツカミニニギノミコトの子でなければ、私も子供も焼き死ぬでしょう。自分の子供の命をかけた潔白のあかしをされた燃え盛る炎の中で無事3人の王子が誕生、その中で、山幸彦と綿津見の神、海の神でありますが、その娘の豊玉姫の孫がカムヤマトイワレヒコノミコト、神武天皇だそうです。つづられております。 秋には西都古墳まつりがあり、恋物語を題材にした炎の祭典。また、その中に、近くに、三宅の木喰上人がおつくりになられた五智如来。考えてみますときに、西都は夢で弾むところと思いますが、古墳だってそうです。男狭穂塚が全国最大の帆立て貝形古墳であることがわかり、そして81号の前方後円墳、これが国内最古級と書いてありますが、古いということで、宮崎大調査グループの方が言っておられます。こういったものがどんどん西都市から原点が浮かび上がってきますと、やっぱりこれを捨てておいては、せっかくの観光の目玉がなくなってしまうと思うんですよ。総合歴史ビジョンの考えはないか、ここでひとつお伺いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 今、総合史跡観光ビジョンということでお話がありましたけれども、私は、西都のよさというのは、地理的条件とかいろいろございますけれども、歴史的遺産が非常に豊富だと、宝の山だと、そのことを非常に感じております。この宝の山をどのように表現して観光に生かしていくか、それが一つの大きな課題だと思っておりまして、そういった点では、議員の提案の総合史跡観光ビジョンというような考え方は非常にいい考え方ではないかと思っております。 そこで、特に西都原古墳群におきましては、西都原考古博物館が開館しておりますし、古墳群と一体化したミュージアムとして完成いたしましたので、今後は神話伝承地の、さっきおっしゃった記紀の道の整備や西都原古墳群、日向国分寺跡、日向国府跡、都於郡城址などを物語風に結んだ、神代の時代と言うとちょっとおかしいようでございますが、そういう神話の時代からずっと中世、現代まで、そういったものを物語風に結んだ親しみやすいルートの創設にも取り組んでいきたいと思います。 議員は非常に声の質がよろしゅうございますし、また、スムーズなしゃべりで、ぜひこれができた場合は、観光案内人なり語り部として御活躍いただくとありがたいのではないかと思っています。 ◆4番(井上司君) 市長が何かほかの方に行ったような気がしますが、笑顔で対処してやりましょうと市長が言っておりましたから、そうですね、笑顔で対処しながら、観光は得意でありますから、そういった方向づけ、そういうときにはいつでも言ってください。私でよかったらいつでも走りますから、よろしくお願いします。 そういった西都原、すばらしいですね、全国から見ると。ただ、PRがやっぱり足らないような気がします。そういった点は徹底したPRを全国に発信していただきたい。 最後に、質問を通じて、西都原の古墳群を生かした観光、これを推進したいとのことでありますが、西都原古墳群は、おおむね施設整備完了としましたので、今後はそれを生かした観光客の誘致、宣伝についてどのように取り組まれるか、力強い決意をもう一度お願いいたします。 ◎市長(橋田和実君) もうこの件については、既に何回も申し上げておりますし、私は、いろんな産業が西都市にございますけれども、観光産業は一つの総合産業だと思っております。ですから、農業や商業や、あるいはほかの産業と結びつけていく、そのことが大事だと思っておりまして、西都原の観光につきましては、もう整備が済んだわけでございますから、いかにこれをPRしていくか、あるいは物語風に、さっきおっしゃったそういったふうに進めていくか。そして、西都原に来られたお客さんをできるだけ市街地の方へ誘導していく、できるだけ経済的にもお金を落としていただくといいますか、そういったことも働きかけていかないといかんなと思っていますし、そういった点では、記紀の道の整備、ひいては都萬神社から桜川といいますか、この辺の整備もこれから段階的にやっていかなければならないと思っております。 同時に、やはり都於郡城であるとか、さっきおっしゃった神話街道であるとか、そういったところの関連、銀鏡もありますが、いろんなそういう観光施設が市にはございます。史跡がございますから、そういったところとの連携、そういったことも忘れないように、しっかりと観光行政は取り組んでいきたいと思います。 ◆4番(井上司君) 今の市長の決意で、どうか西都を花のまちではありませんが、観光のまちにしていただきたい、そんなふうに思います。 それにちなんででありますが、先ほどやはり神話街道が出てまいりましたが、今度はグリーンツーリズムについて少し伺いたいと思います。 農山漁村など、滞在し、農村体験やその地域の自然と文化に触れ、地元の人々と交流を楽しむ旅ということがグリーンツーリズムと聞きました。実は政友会で、会派で、昨年は長野県飯山市に行かせていただきました。この飯山市は信州の最北の位置にあり、歌の千曲川、朧月夜など名曲をつくった高野辰之の里でもあります。ふるさと文化のまちであります。冬はスキー客でにぎわい、昭和54年ごろには年間180万もの観光客が訪れたそうでありますが、バブル崩壊後、時とともに減少していったと言われました。 そこで、これではいけないと市が考えたのは、都会にないものは何かということを考えたそうであります。そして考えたのがグリーンツーリズム、自然の豊かさ、土地の広さ、家の安さであると、都会の人たちが求めているものを上手にPRし、来てみたいまちづくりを演出し、成功していると今あります。今では、農林業体験民宿など喜ばれているわけでありますが、西都市もこのまちとよく似ているんですね。農林業のまちであります。自然と人情の豊かさはどこにも負けないと思うのでありますが、この点について、市長の取り組みをお聞かせください。 ◎市長(橋田和実君) 私は、まだ若い、今も若いんですが、若いころ、20代のちょうど後半に大阪に住んでいました。大阪の企業に住んでおったんですが、まさにコンクリートジャングルでありまして、土を踏めないといいますか、あるいは山を見ない、そういう生活を4年ほどしておりまして、それから帰ってまいりまして、この宮崎県の、あるいは西都市の自然の豊かさといいますか、本当にこれは大事にしなければいけないなと、そういうふうに思ったわけでございます。 ということは、都会と西都ではその辺がまず違います。自然が豊かである。そしてまた、特にこの西都市の場合は気候が温暖で、特に冬場は雪も降らないと、そういった点もございます。それから、農業が盛んなように、食材も非常に豊富でありますね。それと加えて、この歴史的遺産が豊富だと。そして東米良のように、そういう神楽であるとか、いろんな伝承芸能といいますか、そういうのも非常に豊富でありますし、それが私は都会にはないと、そのように思っております。いわゆる都会から見ればふるさとといいますか、それがあるわけでありまして、そういった点で、私はすばらしい財産ではないかなと、そういうふうに思っております。 ですから、そういった点で、自然環境であるとかあるいは農業体験、あるいは山林でのそういった体験、西米良村がやっておりますけれども、そういったことをぜひ私は西都市でもやるべきだ、やらなければいけないと、そういうふうに思っておりますので、また、そのことが西都市のよさを都会に発信していくことにもなりますし、また、都会と我が西都市との交流といいますか、それを深めることになりますし、私は日本全体でも、横浜の市長がおっしゃっていたんですが、今の子供たちはずっと大人になるまで土を見ない、コンクリートの上で生活している。こういう子供たちが育って、大人になって、日本をリードしていくようになったら恐ろしい、そういう情操教育のない子供たちが大人になっていって、その指導をするようになったら恐ろしいと。 ですから、都会の方々にこちらにおいでいただいて、情操教育をやって、自然環境に触れて、あるいは農業のそういったすばらしさに触れていただく、そのことが私はこれから日本を救う道にもなるんじゃないかと、そういうふうに国家的なものになるのではないかと、そういう位置づけでおりますから、積極的にこのグリーンツーリズム、あるいは都市と農村の交流をやっていきたいと、そういうふうに考えております。 ◆4番(井上司君) ありがとうございました。やっぱり考えていることは皆同じだと思うんですね。やるかやらないかですね。やるとなりますと、市長が言われましたように私も東米良の方がいいと思うんですよ。やっぱりあそこには山の温かさ、それから住民の温かさ、そして、そこにあります棚田、都会が求める喜びのある風景、こういったものがたくさんあるんですね。やはりこういったところを思う存分に利用しなければいけないと思うんですね。こういったところから発信していければ、西都市の広い地域の山村が動くと思うんですよ。 都会の人が持っていないもの、田舎の人が持っていないもの、お互いを組み合わせてグリーンツーリズムのよさ、そして先ほど言いました伝承伝統、こういったものを楽しんでいただき、その伝承伝統が都会に流れていく、そこによって日本の風土と日本の文化がまた盛えるのではないかと、そんな気持ちもいたします。ぜひともこれには取り組んでいただきますようにお願いいたしたいと思っているところでなんですよ。 日南市がこのグリーンツーリズム協議会というのをつくっていますね。棚田を利用して米を1年間都会の人と取り組んで一生懸命やっておりますが、読みますとちょっと時間がかかりますので読みませんけれど、ですから、何かにつけてどこかはもう始めているんですね。西都市は条件は整っているんですよ。ですから、ぜひともお願いいたしたいと思います。 それから飯山市でありますが、ここの人たちが行政の人ですよ、言われたのは。もうやらなければいかんといったときに、自分たちの時間を捨てられるわけですね。8時から5時まで、もうそれではいけない。5時を捨ててから、住民の皆さん方と話し合いをしながら、どういうふうに持っていけるかと。その案は、仕掛け人が役所の中から始めたんですよ。 ですから、そういう気持ちをやっぱりみんな持たなければいけない。言葉では簡単でありますが、その方向づけは、お互いが手を持ってやっていたら、どこからか何か迎えるんですよ。そして、先ほどの東米良ですか、この地域は本当にたくさんいろんなものがありますよね。そして、今度は有楽椿のある地区ですね。あそこには野菜を販売するところもできましたね。それはこの前、新聞で見ましたら、繁盛していないという話もありますよ。そういった方向づけから、市長、ひとつ一生懸命取り組んでください。お願いをしておきます。 次に移らせていただきます。 最後になりますが、先ほど言いましたが、西都市は四季を通じて美しい花のまちと言っても過言ではありません。実は毎年、西都市で宮崎県高校駅伝大会が行われます。県内外からたくさんの人々が応援に来られるわけであります。相乗効果もすごいわけでありますが、市民の皆さんの声がいつもあります。西都原にはコスモスの花が咲くんだけれども、この駅伝コースの沿道にもコスモスの花を咲かせて、同じ応援の中からともに応援することはできないか。花の高校駅伝に、走る人も、見る人も大変喜ばれるのではないかと言われます。私もそう思いましたから今回取り上げてみました。これについて市長の見解をお願いいたします。 ◎市長(橋田和実君) 実は私、5月だったと思いますが、韓国の慶州市に、観光協会長として、あるいは新しく市長になったものですから、表敬訪問にお伺いして、向こうの観光協会長と市長にいろいろと懇談したわけでございますが、ちょうど桜の花が満開の時期でありまして、慶州市の古墳の地域だけではなくて市全体が桜に包まれている。遠くから見たら、もう雪で覆われているような、そういう光景でありまして、まだまだ西都市は、この桜の花も西都原周辺だけではいかんなと思いましたし、また、おっしゃるように、コスモスあるいは菜の花につきましても西都原台地だけでいいのかなと、そういうふうに感じておりました。 ですから、高校駅伝大会のコースをコスモスで彩ることはできないかということでありますけれども、ただ、沿道にそれが植えられればいいんですが、なかなか余剰地が狭うございまして、家も建ち並んでおりますから、なかなか難しい点もあります。そしてまた、あいた土地は個人の所有地でありますから、勝手に植えるわけにもいけませんで、そういったことで、最初の段階はその駅伝コース、大会があるときに、西都市の入り口であるとか、あるいは折り返し地点であるとか、そういったところに、そういったコスモスを植えて、また歓迎していったらいいんじゃないかなと思います。 先ほど申し上げましたけれども、これはやはり住民の皆さん方が一つの主導というのをして、みんなで花いっぱい運動をやろうではないかと、一つの市民運動として取り組んでいくことが私は大事ではないかなと思います。稚児ヶ池の浄化にしましても、周辺の方々がやはり民間からボランティアで浄化に取り組んでおられる、この姿が私は非常にすばらしいと思うんですね。ですから、この花を植えることについても、行政がやるんじゃなくて、市民主導でみんなで自分たちの住む地域の環境をよくしていこう、そして来られる方々をもてなしていこうと、そういう気持ちでそういう運動が広まって、花がいっぱいになってくると非常にすばらしいことではないかなと、そういうふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 ◆4番(井上司君) ありがとうございました。 やはり花のまち西都であります。そして今、スポーツランド構想西都であります。いろんなものがこの西都市に形ができようとしています。やはりこの沿道、確かに今市長が言われました沿道は難しいですよ。西都は早期水稲であります。そして田んぼが7月の終わりごろにはほとんど済みます。その田んぼの利用ですね、せめて周辺に、もうほとんどと言っていいほど大体済んでおりますから、そこに、区長さんもいらっしゃいます。そしてまた組合長さんもいらっしゃいます。地方のそんな各役員の皆さん方にお願いしながら根おろしをしていただければ、私は簡単ではないかと思うんですよ。 そうすると、やっぱりコスモスは田んぼにまいても、あとは肥やしですから、すばらしい肥やしになると聞いておりますから、一石二鳥ですよ。そして、秋にコスモスの花の沿道を高校生が走って、テレビに映ったら、この西都のまちはこんなにきれいなまちかと、私はそんな気がするんですね。これは市民の方がいつも言われておりました。ぜひともやってくれ、いやそういうことは直接に話せばいいんじゃないかなと言ったけれど、いや、もう一般質問で取り上げてもらわな困るということでしたから、きょうは一般市民の皆さんの声をすべて取り上げさせていただきました。 市長、私も最後になりますが、いま一度、そういったことの考えが腹の中にあるかないかを質問いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ◎市長(橋田和実君) 花いっぱいにしたいという考えは十分ございます。ただ、今度の施政方針の中で協働型社会ということをいつも訴えてまいっておりますが、これからは、やはり市民が主役ということも考えていきますと、いかにして、市民の方々がみずから花いっぱいにしようではないかと、やっていこうと、そういう機運をまず盛り上げていくことが大事ではないかなと思っておりますし、その点については、行政としてもいろいろと働きかけてまいりたいと思いますが、行政みずからが種をまいてやっていくことは、非常に運動としてはちょっとある面ではマイナスの面もあるんじゃないかと思いますから、そういった点を十分考慮しながら、沿道のそういった水田であるとか、そういったところについては、いろいろと地権者の方やら市民の皆さん方、市民運動として、そういったことを盛り上げていくためのいろいろと働きをしてまいりたいと思いますので、御理解賜りたいと思います。 ○議長(橋口定幸君) 暫時休憩をいたします。                              午前11時49分 休憩                              午後1時00分 開議 ○議長(橋口定幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、15番緒方敦男君の発言を許します。 ◆15番(緒方敦男君) (登壇)質問に入る前に、今回の一般質問では同じような質問が、行財政改革を初め、答弁も同じになろうかと思いますが、初めて傍聴席においでの方もおられますので、どうか答弁をよろしくお願いを申し上げたいと思います。 それでは、質問通告に従い、順次質問をしてまいります。 まず、質問の大きな1番は、市長の政治姿勢についてであります。 橋田市長は、市長就任4カ月が経過いたしましたが、市長の座の座り心地はいかがでしょうか。お聞かせをください。 市長は、本定例会に施政方針を打ち出されました。内容については、抽象的で具体性に乏しい気がします。3月議会でも論議がなされましたが、その中で、本市を覆っている閉塞感という言葉をたびたび使っておられますが、この閉塞感とはどのようなことを指しておられるのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。 それでは、まず行財政改革についてであります。 イ、5月に行財政改革本部を中心に取り組むことを明らかにされたが、行財政改革大綱の具体的内容についてはいつまでに市民に示されるのか。発表の時期を明確に示すべきと考えますが、市長の見解を伺っておきたいと考えます。 ロ、市町村合併についてお尋ねいたします。国は、三位一体の改革の名のもとに市町村合併を推し進めようとしてきましたが、期限でありました本年3月末をもって、県内でも多くの合併によって、県内44市町村が32自治体の市町村に生まれ変わる予定のようであります。今回の橋田市長の考えは、宮崎市も視野に入れて、当面は児湯地域との合併を研究すると言っておられますが、その内容について詳しく説明をしていただきたいと考えます。市長の見解を伺っておきます。 ハ、市長は、市政運営の基本理念について、管理型行政から地域経営型行政への転換と言っておられますが、その具体的内容について市民にわかりやすく説明願いたいと考えます。 次に、企業誘致についてであります。 橋田市長は、本市の二本柱として農業と観光を挙げておられます。本市の歴代市長が唱えておられた政策と余り変化はないと考えます。しかし、本市農業も少子高齢化が進み、後継者不足や海外農産物の輸入が拡大され、本市農業者の経営を一部を除いて圧迫しているのが現状であります。また、本市観光も、西都原を中心に100万人前後の観光客が訪れてはいますが、爆発的な観光客増には今のところつながっていないのが現状のようであります。私は、そうであれば、やっぱり本市も企業誘致を図るべきと考えますが、どうでしょうか。市長は、この企業誘致には、見る限り余り積極的ではないように、施政方針を見た限りでは思えますが、市長の考えをお聞かせください。 次に、農業行政についてであります。 イ、中山間地域等直接支払制度についてであります。 この制度は、平成12年度から始まり、本年3月末をもって5年間の事業が完了したところであります。また新たに本年度から事業が継続されるわけでありますが、過去5年間に本市の中山間地にもたらされた効果といいますか、本市に配分を受けた対象農家数と支払われた金額と人数は、各地区ごとにどのようになっているのかお示しください。また、本年度より継続される事業と前回までの相違点があるやに伺っておりますが、あるとすればどういうことであるのか聞いておきたいと考えます。 ロ、農産物等の販売について伺います。 先ほど述べましたように、何といっても本市の基幹産業は農業であります。ハウス園芸や畜産、たばこ耕作をメーンとして、全国でもトップクラスの品目を幾つも抱える県内でも有数の農業地帯であることは周知の事実であります。橋田市長は、本人も農業体験者であり、市長就任まではJA西都の理事をされていて、農業従事者や農業関係者の悩みも知っておられると考えます。やっぱり農畜産物は品物をつくることより販売することが一番難しい問題であります。地産地消も叫ばれていまして、各地で地どれ物の販売に人気があり、全国的に順調な伸びであると新聞やマスコミ等で報道がなされています。 しかし、本市のような農畜産物の大生産地では、とても地産地消では生産物を消費できません。どうしても大消費地である京阪神や名古屋、福岡方面に送らざるを得ません。ところが、考えてもいなかった我々農業者にとってはショッキングなニュースが流れてきました。5月26日付の宮日新聞の第1面のトップを飾りましたマリンエキスプレスの京浜航路休止、しかも今月16日からとの本当に残念なニュースでありました。市長はこの事態をどのように受けとめ、今後どのような対策をとられていくのか、見解を伺いたいと思います。また、本市の過去5年間、農畜産物の生産量と販売額の推移もあわせてお聞かせをください。 次に、スポーツの振興であります。 市長は、生涯スポーツ社会の実現に向け努力をしたいと述べておられます。私どもも、心身の健全な発展のためにはスポーツは欠かすことのできない大事な運動であると考えます。本市でも高齢化が進み、高齢者医療の急激な増大は本市の財政を圧迫しているのも原因の一つにほかなりません。 話が少しずれますが、主に中高年をターゲットにした清水台パークゴルフ場が5月1日にオープンをしました。緑がいっぱいで、自然の中で体力に合わせてスポーツができる、これも比較的新しい型のスポーツであります。総合型地域スポーツクラブの設立を考えておられるようでありますが、具体的にはどのような内容であるのかお尋ねをして、壇上からの質問を終わります。(降壇) ◎市長(橋田和実君) (登壇)緒方議員の御質問にお答えします。 まずは、市長のいすの座り心地についての御質問ですが、私が多くの市民の皆さんからの御信任をいただき、西都市長の重責を担うことになりましてから、早くも4カ月が過ぎようとしております。私の生まれた、そして育ったこのすばらしいふるさと、愛する西都の市政をお預かりできますことは大変光栄なことであり、大きな喜びであります。と同時に、市政の実情を把握すればするほど、その責任の重さを痛感し、身の引き締まる思いであります。これからやるべき課題を明らかにし、行政の継続性を考慮しつつ、西都市の改革と再生に向かって邁進してまいります。 次に、閉塞感という言葉についてでありますが、狩野議員の質問でお答えしましたとおりですが、本市におきましても例外ではなく、県議時代、もしくは選挙期間中、市内各所を回って市民の皆さんの生の声を伺う機会がたくさんありました。その声というのは、残念ながら、年々生活が厳しくなり、将来に夢が持てないなどという、明るい声とは言いがたいものでありました。また、私自身もさまざまな状況から市の活性化が進まず、将来の方向性やこれからの展望が持てないという状況が続いているものと認識しております。 この閉塞感を取り除くために、市政運営の基本理念、民の力が発揮される社会の実現のもと、新たな活性化プランであります再生プランにより、魅力ある元気なふるさとを目指して取り組んでいきたいと考えております。 次に、行財政改革大綱の公表時期につきましては、昨日の浜砂一郎議員の質問の中でお答えしたとおりでありますが、先月、新たに立ち上げました行政改革推進本部を中心に検討・研究を重ね、本年度末までには公表できるよう取り組んでいきたいと考えております。 次に、管理型行政から地域経営型行政への転換についての御質問にお答えします。 先ほどの河野方州議員の質問でお答えしたとおりでありますが、具体的にということですので、若干視点を変えてお答えします。 現在、地方分権時代となり、地方が個性や自治を競い合うとともに、自立した自治体としての力量が厳しく問われるようになりました。これからの市町村は、総合的に地域の経営を行うという責任が一層重要になることから、国や県の方針、政策を実行し、管理していくという管理型行政を見直し、地域間競争の中で、自己決定、自己責任に基づく個性豊かな住みやすい地域づくりに取り組んでいく必要があります。このためには、限りある地域の行政資源を、必要とされる政策、施策に重点的・効果的に投入することにより、地域のさまざまな活動を活性化し、その結果として地域を維持・発展させていくことが必要であると考え、このことを地域経営型行政と表現しております。 次に、市町村合併についてお答えします。 質問議員の言われますように、県内の市町村でも合併が進んでおりますが、そうした中、本市に関しましては、昨日の浜砂松生議員にもお答えいたしましたとおり、5月31日に総務大臣名で「自主的な市町村の合併を推進するための基本的な指針」が告示され、今後5年間の国の方針が示されました。これから県において、この指針に基づき市町村合併推進審議会を設置し、その意見を聞いて、市町村の合併の推進に関する構想が策定され、構想対象市町村の組み合わせが示されることになります。 そのような状況でありますので、さきの3月定例市議会でもお答えいたしましたように、児湯地域との合併、宮崎市との合併、自立の3つの方向を視野に入れ、県と協議・連携を図りながら、まず児湯地域との合併を主体とした合併協議に努力してまいりたいと考えますので、御理解いただきたいと思います。 次に、企業誘致についてお答えします。 企業誘致は、本市の新たな就業の場の確保が図られ、特に若い世代を中心とした労働者を地元で雇用できる環境づくりをすることは、人口増加対策の一つと考えております。また、企業が進出することにより、本市に与える経済的な波及効果も大きなものがあり、地域の活性化に結びつくものと考えております。施政方針の再生プランの6つ目で、活力のある企業が育つまちづくりと述べていますように、今後も引き続き、立地条件のよさなどをPRしながら、積極的に企業誘致に取り組んでまいります。 次に、中山間地域等直接支払制度についてお答えいたします。 まず、過去5年間の対象農家数を延べ数で申し上げますと、妻地区223戸、穂北地区823戸、三納地区351戸、三財地区315戸、都於郡地区829戸、東米良地区127戸、合計2,668戸となっています。 続いて、支払われた交付金につきまして5年間の総額を申し上げますと、妻地区739万9,320円、穂北地区2,808万6,341円、三納地区1,361万7,837円、三財地区1,135万9,341円、都於郡地区2,268万1,432円、東米良地区479万2,424円、合計8,793万6,695円となっております。 次に、前回までの制度と、今回から新たに始まる制度との相違点について申し上げますが、集落営農や法人化など、将来に向けて農業生産活動を継続する前向きな取り組みに対し交付金が厚く支払われる仕組みに改善されており、各協定集落においてマスタープランの作成が必須事項として加えられたところであります。また、従来の農地管理活動では通常単価の8割の交付金となり、10割の交付金を受けるためには、各協定集落において、農地等の保全マップの作成及び保全マップに基づいた実践活動が必須要件として、さらに機械農作業の共同化、営農組織、担い手の農地の集積化などが選択的必須要件として新たに加えられたところであります。 次に、農産物の販売促進についてであります。 まず、マリンエキスプレスの宮崎県日向市と神奈川県川崎市を結ぶ京浜航路休止の事態をどのように受けとめているのかということでありますが、私としましてもまことに残念であり、本市の農畜産物の関東向け輸送に打撃を与えるものと考えています。しかし、宮崎市と大阪府貝塚市間の貝塚航路が再開されるとのことでありますので、関西向けの輸送ができることから、影響が最小限にとどまるよう願っているところでもあります。 また、今後どのような対策を考えているのかということでありますが、現在、県と経済連で対応策が検討されているようでありますが、その経過を踏まえながら、今後JA西都とも連携し、関東向け海上輸送航路の再開等について要請していきたいと考えております。 何と申しましても、本県農業は大消費地を対象としていることから、輸送手段につきましては、県内市長会を初め、あらゆる機会をとらえて、農家の負担が増加しないことを念頭に、積極的に取り組んでいきたいと考えていますので、市議会の御支援の方もよろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、本市の過去5年間の農畜産物の生産額の推移でありますが、「農林行政の方向」の平成16年度分につきましては、ただいま取りまとめ中でありますので、平成11年度から15年度分についてお答えします。平成11年度は180億円、平成12年度は214億円、平成13年度は180億円、平成14年度は207億円、そして平成15年度は201億円であります。 次に、スポーツ振興についての質問にお答えします。 スポーツは、体を動かすという人間の欲求にこたえられるとともに、爽快感、達成感、連帯感等の精神的充足や、楽しさ、喜びをもたらし、さらには体力の向上や精神的なストレスの発散、生活習慣病の予防など、心身の両面にわたる健康の保持・増進に貢献し、医療費の節減効果等が期待されるものと思っております。このように、スポーツは社会の形成や個々人の心身の健全な発達に大きく貢献できるものであり、市民のだれもが生涯にわたりスポーツに親しむことのできる生涯スポーツづくりに努めなければならないと考えております。 総合型地域スポーツクラブは、生涯スポーツ社会の実現に向けた、地域におけるスポーツ環境の整備充実の方策であります。総合型とは、種目の多様性、世代や年齢の多様性、技術レベルの多様性と3つの多様性を包含していることを指しております。クラブの設立に向けての推進は行政が行っても、設立されたクラブを運営し育てていく主体は地域住民であります。 そのような観点から、現在、地区体育振興会の代表者、体育指導委員、体育協会の代表者、スポーツ少年団の代表者等での総合型地域スポーツクラブ設立検討委員会を設置し、現状把握や意向調査、クラブのスタイルの検討、地域・種目・団体の選定などを行っているところであります。本年度は、クラブ設立に向けた具体的な内容の検討を行う設立準備委員会の設置に努めてまいりたいと思っております。 以上でございます。(降壇) ◆15番(緒方敦男君) ありがとうございました。それでは、自席から若干の質問をしてまいりたいと思います。 市長がよく使われますが、この閉塞感という言葉であります。確かに言われるように、バブル崩壊後は、それまでの右肩上がりの高度成長時代と違って、日本国自体が財政悪化を起こして、それが地方や国民に直接影響を与えているのも事実であります。しかし、この閉塞感という言葉、私は余り使ってほしくないなと。暗い言葉の印象を受けます。この西都でも、昨年は西都原において天皇皇后両陛下をお迎えして、全国植樹祭が1万2,000人ものお客さんに来てもらって、盛大に開催されたところでもありますし、また、考古博物館やこのはな館も新たなスタートをしたわけでありまして、今でもこの両館には入館者が1日平均500人ほど前後して見えておられます。 また、企業誘致も、昨年は県内では一番進出がなされたということも聞いておりまして、市のトップをつかさどる市長の閉塞感という言葉は、もう今度が最後で、これからはできれば使わないようにお願いしたいと思うんですが、市長のコメントがあればお聞かせいただきたい。 ◎市長(橋田和実君) 元来、私は比較的肯定的な、前向きな人間でありまして、世の中を明るくしたいと、そういう気持ちでいっぱいでございます。ただ、この日本の社会を取り巻く状況を判断する場合は、どうしても今の状況は閉塞感に包まれていると、そう言わざるを得ないと思いますし、また、我々の西都市も、すばらしいいろんな条件を持っております。いろんな条件がありますし、また、だんだんいろいろ頑張っている状況もありますが、ただ、私は余りにも条件がよ過ぎてぬるま湯につかっている、そういう感もありますから、やはりここで危機感を抱く、何とかしなければいけないという、それを抱くためには、現状を閉塞感という表現であらわして、そして何とかしていこうと、そういう前向きな姿勢を持っていただくために使った言葉でありまして、できるだけ使わないようにはしたいと思っております。 ◆15番(緒方敦男君) それでは、次の行財政改革についてでありますが、この問題は、もうきのうからほとんどの議員の皆さんが質問で出されております。また、答えも一緒のような答えが返ってきておりまして、本年度末までには取りまとめるということであります。 市長、1点だけ。これは去年の8月23日に、3会派で行財政改革の取り組みについての申し入れ書を前市長にお渡しをしておったんですが、具体的対策について何点か、補助金や委託金などの見直し、庁内物品の一元化とか、郵便物取り扱いの検討、公用車の削減。人件費対策として職員採用・定数の見直し、昇給の見直し、市民会館・図書館の民営化、NPOへの委託、給食センター委託、民間委託または嘱託・パート化、農業委員、これはもう決まりましたが、支所運営の見直し、保育所の民営化、OA化による効果の分析。また、少子高齢化の対策として、高齢者対策の見直しとか、福祉年金等、乳幼児医療費助成の見直し、これは見直しをされました。高額保険料納入者の助成、民間住宅を利用した特目住宅設置、これは若者の流入対策ですね。学校施設の安全対策は耐震で小中学校の統廃合の計画を策定していただきたい。その他、外郭団体の見直し、開発公社や観光協会などについて、それから手数料の見直し、収納体制の見直し、これはやっぱりもうほとんどの幹部職員の皆さんは、ある程度のこういう流れは知っておられると思いますが、これは参考意見として申し上げましたが、ひとつ早目にこういうことに取り組まれて、ひとつ西都市の将来を見据えて頑張っていただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。この件について、市長の意見があれば、ひとつ聞かせてください。 ◎市長(橋田和実君) 私も、このたびの市長選で、改革と再生、まず改革は必要だということで申し上げてまいりまして、今、議員がおっしゃったように、3会派の行財政改革への取り組みについての申し入れ書、つい最近見させていただいたわけでございますけれども、なかなか内容は私が考えたのと同じように詳しく、そして的確に指摘されておられまして、できれば議会でそういった提案をどしどし市民に訴えるかのごとくしていただくと、なおよかったかと思いますけれども、非常によくまとめた要望書だと思っております。 ですから、このことも参考にさせていただいて、そしてできるだけ早い時期にこの行財政改革大綱を策定して、公表していきたいと思っておりますので、御理解賜りたいと思います。 ◆15番(緒方敦男君) それでは、そのようによろしくお願いを申し上げます。 次に、市町村合併についてでありますが、この問題も、昨日の6番議員と重なる部分が多々あるかと思います。よろしくお願いしたいと思いますが、橋田市長の選挙公約は児湯郡との合併でありましたが、施政方針等、昨日の答弁では、児湯郡と、2つ目は宮崎市も視野に入れて、そして3つ目は自立の道もあるとのことでしたが、この3つの方向性を探っていかれるわけですか。お聞かせをいただきたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) この前も申し上げましたように、私としては、西都・児湯1市5町1村で合併したい、するべきだと、そういうふうに考えております。なぜかといいますと、宮崎市との合併ということを考えた場合、どうしてもそういう大きな都市に吸収されていってしまう。私は、やはり宮崎県は農業県でありますし、この西都・児湯地域が宮崎県の農業をリードしてきたと、そういうふうに思っております。そういった点では、できるなら10万都市を西都・児湯地域でつくって、宮崎県の一つの代表的な都市として、農村として発展していくような、そういうものができたらなと思っております。 ただ、宮崎市との合併につきましては、これまで議会の方でいろいろと検討されてこられて、それも一つの方法ではないかということで、私が市長にさせていただいてからお示しいただいたものですから、そのことも尊重しながら、宮崎市との合併も考えていきたいと思っておりますが、ただ私は、将来的に道州制が導入される、そういう時期になって、本格的な宮崎市との合併はあり得るべきだと思っております。そういうことで宮崎市との合併も視野に入れておきたいと思います。 それから、自立ということは、これは相手があって決まっていくものでありますから、その合併ができない場合もありますから、そういうことで、やはりこれからの合併を考える場合、それぞれの市町村がいろいろと改革を行って、効率的な行政を運営していく、そういう姿になって、効果的な、そして合併していかないと、今までのようなそのままでの合併でいきますと、非常に行政コストのかかる事態になってまいりますから、合併した新しい市が。ある程度スリムになってから合併しないと、私は新しい市の運営も非常に厳しいものになっていくと思いますから、そういった点では、自立を目指した行財政改革をやっていく、そういう点で、自立ということも一つ視野に置いておきたいと、そういう考えでございます。 ◆15番(緒方敦男君) 宮崎も一応視野に入れておきたいという答弁でございましたが、3月議会の一般質問の市長答弁で、もちろん合併は、今も言われましたが、児湯を考えておるということでありましたが、それでは、現在までに児湯との合併の話は、具体的にはどのように進んでいるのかお尋ねをいたしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 市長に就任しまして、まだわずか4カ月でありまして、1つは、いろいろ児湯との合併問題、もちろん佐土原も含めまして、いろいろとこれまで取り組まれてこられて、それが取りやめになったということでございまして、そういった面での感情的なしこりやらいろいろ残っておろうかと思います。ですから、いっとき冷却期間を置くべきだと、そういう声も強うございます。 ただ私は、個人的に首長同士で将来の合併構想についてお話しする機会がありますから、お話をしておりまして、5町の中には、2ないし3の町が西都と合併してもいいんじゃないかと、そういう考えの首長さんもいらっしゃいますし、また、5町の住民の方々、あるいは西米良も含めまして、そういった方々とお話しする機会がありましたら、もうこれからは1市5町1村で大同合併して10万都市をつくるべきではないかと、そういう声もたくさんお聞きしております。ただ、公式にそういう研究会を立ち上げるとか、そういうことはやっておりませんで、これからそういったものについて働きかけをしていきたいと思っております。 以上です。 ◆15番(緒方敦男君) 今、1市5町1村で行いたい、10万都市を目指したいということでありますが、我々も当初はやっぱり10万人ぐらいの都市を目指すべきではないかということで、この議会も佐土原、新富、西都で任意協議会を設置して、西米良も含めて特別委員会もできておったんですが、あのような事情で流れてしまいました。今、再度市長の方から1市5町1村で行いたいというようなことでありましたが、何町からそういう申し込みがあったか。首長同士で話されたのか、今の意見の中で積極的に児湯の方から呼びかけがあった町村はありますか。 ◎市長(橋田和実君) あくまで私の方から呼びかけた話でありまして、ほかの町から積極的に合併すべきではないかという話ではございません。児湯以外の町からはちょっとありましたけどね、そこは申し上げられませんけれども。 それで、今後そういう話については、ちょっと冷却期間を置こうではないかと、先ほど申し上げましたように。それを置いて、できればそういう研究会を持つような形に持っていったらいいんじゃないかという声は聞いておりますし、西都の場合はごみ処理を広域でやっておりますから、そういうクリーンセンターの会なんかでもよくお会いする機会がございますから、できれば、議長さんの1市5町1村の会があるようでありますけれども、首長レベルでの1市5町1村の会はございません。そういった点で、そういった会を提案してでも進めていくように努力したいと思っております。 ◆15番(緒方敦男君) 市長答弁で、さきに市長の方から出されましたが、この5月28日付の宮日新聞で、道州制の5案の提示がなされておりますが、これはいつのことになるのかわからないことでありますが、この報道を読む限りでは、最近の市町村の合併の動きが進展をして、都道府県の役割が問われると書いてあります。そうであればあるほどですね、こういうことを言うと他の町村に失礼に当たりますが、金のない同士が一緒につくより、やっぱり道州制を見据えて、例えば10年先、20年先を見据えて、かえって宮崎市あたりの方がいいんではないかと自分は考えておりますが、もう一度市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 道州制という話が出ましたけれども、恐らくこれから九州は一つという方向に向いていくんじゃないかなと思っております。私も、九州は一つになって、東京、首都圏、関西圏だけではなくて、アジアを相手にこれからそういった交流や取引をやっていく時代になればいいかなと、そういうふうに思っております。 そんな中で、将来的に宮崎県の構想といいますか、想定した場合に、宮崎市を中心に50万都市である、あるいは都城を中心に40万都市、延岡・日向を中心に30万都市と、3つぐらいのそういう大きな都市に組み込まれていくんじゃないかなと、そういう想定はするわけでございますけれども、ただ、その時期が20年後なのか、30年後なのか、それはわかりません。そのことを考えますと、将来、宮崎市との合併、50万都市構想があったとしても、今吸収的に宮崎に行くよりも、一つの核、50万都市の北の核といいますか、サブシティーといいますか、そういうものをしっかりと持っておく、そして合併した方が、私は西都・児湯の生き残る道があろうかと思います。 それと、もう一つは、宮崎市が西都市と合併してくれるかどうか、これは非常に疑問でありまして、個人的には、宮崎市長は、今の段階では西都市と合併する考えは持ってないと、そういうことを言っておられますから、そういったことも考えますと、私は1市5町1村で10万都市をつくって、そしてスリム化して、産業を活性化し、再生を行って、一つの理想的な10万都市、農村都市をつくる努力をまずすべきだと。 そしてまた西都市は、あの古墳時代から国府もありますし、国分寺もあります。いわゆる宮崎県の中心でありました。政治、文化、経済、地理的にも中心であります。そのことにやはりもっと自信と誇りを持って、そして歴史的なことも考えながら、西都・児湯をいかに守り育てていくかと、そういうことも私は考えるべきだ。ただ単に、そういう経済的なことだけでやっておって果たしていいものかどうか。合併したからよくなるとは言えませんから、その辺も十分考えてやっていきたいと思います。 ◆15番(緒方敦男君) それでは、次に移りたいと思いますが、地域経営型行政への転換の中で、限りある地域の行政資源を投入するとありますが、この行政資源とは、本市でいえばどのようなことを指しているのか、詳しくかみ砕いて説明をいただきたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 私も、行政資源という言い方を使ったわけでございますけれども、これまで西都市が取り組んできたいろんな行政に関する財産といいますか、そういったものを、ちょっと漠としておりますけれども、生かしていくと、そういうつもりで申し上げてございます。 ◆15番(緒方敦男君) この問題も多くの方が質問をされておりますので、割愛をしたいと思います。 それでは、大きな2番目の農業行政についてであります。 中山間地域等直接支払制度についてであります。本市には該当する面積は幾らあるのか、またお尋ねをしておきたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 担当課長に。 ◎農林課長(甲斐克則君) お答えします。 制度の対象となる面積は349.38ヘクタールであります。 ◆15番(緒方敦男君) 本当は農家戸数も聞きたかったんですが、いろいろ地域を超えて耕作をされる方もおられるということで、把握はできないということであります。 それでは、本市の場合の10アール当たりの支払い金額の格差があるのかどうか。あればその額は幾らになるのかお知らせをいただきたいと思います。 ◎農林課長(甲斐克則君) お答えします。 交付金額につきましては、地目、傾斜度によって格差があります。本市の場合、10アール当たりの金額で申し上げますと、急傾斜の田んぼについては2万1,000円です。緩やかな傾斜の田んぼにつきましては8,000円です。それから畑につきましては3,500円となっております。 以上です。 ◆15番(緒方敦男君) ありがとうございます。 私もその該当する地区に住んでおりますので、その恩恵を受けておるのですが、説明をいただきましたように、その仕組みがなかなかわかりにくいのであります。交付を受ける金の半額は、年間に三、四回、草払いなんかを、田んぼとか道路のあぜ道を払う関係で、その燃料代などとして支払いを受けております。しかし、残りについては農地管理等に使わなければなりません。迫々の多い広大な用排水路や農道の管理にまではなかなか手が届かないのが現状のようであります。また、新品のU字溝などは金額が高過ぎてとても手が出ませんし、労力は農家自体で奉仕をしております。また、建築家などが持っておられる一開き(中古)のU字溝などの利用に関しては、善処していただきますように要望を申し上げておきたいと思います。 それから、後継者不足やら高齢化の進行で、また米価の値上がりの期待もできません。各地で耕作放棄地が増大しているのも事実であります。この制度を利用されていない面積が132.67ヘクタールもあることは、農地保全や水資源の涵養、ダムの役割を果たす、また、農村の自然環境を守る上でも非常に残念なことであります。一人でも多くの該当者にこの制度を利用していただきたいと考え、取り上げてみました。また、当局も折に触れPRしていただきますように要望を申し上げておきたいと思います。市長のコメントがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) こちら市当局としましても、そういった要望を尊重していきたいと思いますが、その適用地以外の水田とか畑につきましては、これからどういうふうに、せっかく開墾されたといいますか、開設された農地でありますから、それを守り育てていくか、守っていくかということでありますけれども、集落営農だけでやっていくか、あるいは耕畜連携といいますか、畜産を盛んにして、そこに飼料作物をつくっていくか、あるいは農業法人をつくって、例えば農協が今度つくろうとしておりますけれども、その農業法人の中で専門的に稲作をつくっていくか、そういったいろんな方法もあろうかと思いますので、いろんな角度から対処していきたいと思います。 ◆15番(緒方敦男君) よろしくお願いを申し上げておきたいと思います。 農畜産物の次には販売についてでありますが、このマリンエキスプレスですね。これも報道、5月26日付の新聞で大きく取り扱われております。JAとか運送業者側が悲鳴を上げておるというようなことが、農産物が運べないということで、大きくここに出ておるわけですが、我が西都市も輸送を主体とした農産物を数多くつくっておる関係で、少なからず影響は大きいと考えます。 今、今年産までは何とか対応ができたわけですが、17年度産から、もう間もなく秋口には出てまいりますが、大きな影響が出るんではないかと考えますが、やっぱり当局、議会と一緒になって、国や県にこういう大事なことは積極的にお願いに行って、対応を、ほかの企業やらももちろん影響があると思います。宮崎県にも大きな企業がたくさんありますので。そういう考えはないものかどうか、市長の見解を伺いたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 議員がおっしゃられたのと同感でありまして、また、そういうふうにしなければいけないと今考えているところでございますが、私は県会議員時代、もう五、六年前になろうかと思いますが、いずれはこのカーフェリーが経営難に陥って、ストップするような事態が起こりかねない、予想されると。そのために、そういった面での支援をどうしていくのかということを県当局にただしてきたことがございます。 それが現実のものになったわけでございますけれども、やはりまず県が真剣にこのことについて取り組んでほしかったなと思っております。その中でも、宮崎県の中でも農業地帯としてはこの西都市がかなりウエートを占めるわけでありますから、西都市自身もこれから議会と一緒になって、県に、あるいは国会議員を通じて国へいろいろと要望していきたいと思いますし、これは早くしないと、やはり関東市場に影響すると思いますし、何割ぐらい関東市場でこの西都市の農産物が占めているか、ちょっと調べてみないとわかりませんけれども、これはまたJAとも一緒になって、経済連なりそういったところと一緒になって、早目に要望活動をやっていきたいと思います。 以上です。 ◆15番(緒方敦男君) 今、市長の答弁をいただきましたが、この問題は、私はきのう農協に寄って、組合長と話をさせていただいたんですが、このマリンエキスプレスもですが、今原油が上がっておりますが、昨年は--これは農協の重油で聞いたんですが、47円ぐらいだったのが、もうことしは57円、10円ぐらい上がっているそうです。ハウス重油も単純に2万1,000リッターと言われましたから、2億1,000万ぐらい、10円の単価上昇で、西都農協関係の重油だけでこのくらいの値上がりになっておると。 ただ、これもハウスをたく重油だけではなくて、やっぱり原油が上がるということは、農業資材とかすべてに関連をしてまいります。そうすると、このカーフェリーの影響は100%はないと思いますが、いろいろな関連で農家の手取り所得が少なくなる、やる気がなくなるというような、そういう心配を我々は持っておりまして、ぜひこういうことでは一生懸命お互い力を合わせて、このマリンエキスプレスの再開といいますか、そういうことについても、よろしくお願いを申し上げておきたいと思います。 次に、企業誘致についてであります。 若者たちが地元に残って、地元の企業に勤めて、2世代、3世代住宅に住むのが親としては一番望むところであろうかと考えます。現実は理想とかけ離れて、人の思うようにはいかないのが世の常でありますが、私も、きのう6番議員が言われました3月28日の土地開発公社の理事会での市長の発言には、何人かの理事の人からの話を聞いて、ちょっとびっくりしたわけでありますが、市長も発言に慎重さが足りなかったという反省の弁もあったわけですが、やはりこういう発言は相手の企業に伝わっていくと、本市の心象が非常に大きなダメージになるような気がします。この点の市長の見解をお聞かせください。 ◎市長(橋田和実君) 土地開発公社での発言の問題でありますけれども、浜砂松生議員にもお答えいたしましたけれども、そのとおりでありますけれども、今、私は誘致企業の問題につきましては、壇上から申し上げましたように積極的に推進してまいりたい、それは変わりないわけでありまして、ただ、企業を誘致する際に、やはり地元の方を採用していただく、あるいは地元に、西都市に住んでいただく、その辺の条件を付加していかないといけない、そういう気持ちから申し上げたわけでありまして、最近誘致された企業は西都市に住んでいる方が非常に少ない、そういうことを聞いておりましたので、そういうことで私の説明不足であった。最近のということでありまして、これから誘致する企業については、あるいは今の企業が規模を拡大するときにも、ぜひ地元の方を採用していただきたい。それと同時に、よそから採用されても西都市に住んでいただきたい、そのことを強く要望していく、そういう考えでございます。 ◆15番(緒方敦男君) やはり思いはみんな一緒だと思います。やっぱり地元の若者を地元の企業にとってもらうことが一番。それは皆さん地元に残って、地元の人口も減らなくて、活性化が進めば、もうそれが一番いいわけですから、ぜひこれからの企業はそういう取り組みでお願いしておきたいと思いますが、市長は、今後この誘致企業を西都に勧誘される場合、どのような手段、手法でそういう企業にお願いすることを考えておられるか、最後に一言コメントをお願いしたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 先ほども申し上げましたように、まず西都市のためになるような企業でないといけないと思うんです。それはどういうことかといいますと、できるなら西都市に本社を置いていただく、あるいは西都市の市民を雇用していただく、あるいは西都に住んでいただくような従業員にしていただく、そのことがあります。 それと同時に、誘致してもすぐ出ていくような企業ではだめだと思います。ですから、そういった面も十分考えながら、ただ単に企業を持ってくればいいという考えだけではいけないと思います。よく吟味して、しかも積極的に、例えば東京西都会であるとか、大阪会、近畿会とありますけれども、そういったところに、あるいは私の人脈、あらゆる人脈を通じて、積極的に、確かに西都のためになるような、将来性のあるような、そういった企業を誘致していきたいと思います。 ◆15番(緒方敦男君) ぜひ積極的に企業誘致に頑張っていただきたいと考えます。 それでは、最後に教育長に質問をいたしますが、この総合型地域スポーツクラブの件につきまして、我々は行政調査で山梨県の韮崎に行ってまいりました。ここは、恐らく日本で一番先に総合型地域スポーツクラブの立ち上げをされたというような話もお聞きして、今さっき市長の答弁でありましたように、市民のスポーツ、健康をいろいろ考えながら、これに取り組んでいきたいという答弁がございましたが、それで、この立ち上げはいつごろを考えておられるのか。 また、韮崎市では、これを経営する人は特定非営利活動法人が運営をされておるようでございます。本市の場合は、この取り扱いについては考えておられるのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎教育長(黒木康郎君) 緒方議員の質問にお答えします。 まず、1点目でございますが、先ほど市長が壇上から申し上げましたとおり、本年度はクラブ設立準備委員会に向けた取り組みを行ってまいりたいと考えております。その準備委員会での設立に向けた具体的な作業の進捗状況によりますが、来年度を目標といたしておるところでございます。 2点目でございますが、クラブの設立に向けての推進は行政が行っても、設立されたクラブを運営するのは地域住民であります。しかし、そのクラブが市民体育館等の運営管理などを担っていくことになれば、協働型社会づくりに向けての取り組みとなると思っておるところでございます。 以上でございます。 ◆15番(緒方敦男君) 最後に、やっぱり市民の福利向上を考える上で、子供からお年寄りまで健康で健やかな生活が望まれるわけでございます。これは大変予算も最初は伴うと思いますが、こういう制度が全国に先駆けてありますので、ぜひ本市もなるべく早目にこれを実行に移されますように要望を申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(橋口定幸君) 暫時休憩をいたします。                              午後2時01分 休憩                              午後2時10分 開議 ○議長(橋口定幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、9番吉野元近君の発言を許します。 ◆9番(吉野元近君) (登壇)今回の私の一般質問はバリアフリー対策についてであります。 今回のバリアフリー対策については、自分で体験したこと、また、相談を受けたこともあります。当事者の大変な思いを感じて、行政にありましては、バリアフリーに対してはもっと積極的に取り組みをすべきだと深刻に思っております。 まず最初は、市庁舎のバリアフリーについてであります。 先日、西都市庁舎の階段で、私は大変ショックを受けました。それは何と男性が背中で階段を滑っておりておられました。またしばらくして、今度は女性の方がカートを一生懸命引っ張り上げながら一段一段上がっていかれます。何か手伝ってあげることができないかと思いましたが、事態の深刻さに唖然とするばかりでございました。 そこで、市役所庁舎に1日どれくらいの方が利用されるのだろうかと思い、調査をしてみました。市庁舎売店横の入り口でありますが、朝9時半から夕方5時までおよそ300人ほどがこの階段を利用し、そのうち階段の上がり降りに危ないような方は、高齢者の方を中心に18人ほどありました。 そこで、階段の上がり降りでの危ない様子を紹介しましょう。 まず、高齢者の方が階段のコンクリートの壁に手を当てて、ゆっくりゆっくり階段を上り降りされました。ある高齢者の方は、足がぶるぶる震えております。降りるのを手伝ってあげました。その方に話を伺ったところ、79歳の男性であります。上るときよりも降りるのが心配である、足がついていかないと言っておられました。手すりがあればとも言われました。中には、若い人で足を骨折されたのか、足を引きずって上がっていかれます。また、ある高齢の夫妻の方は、階段の壁に手をついて2人でゆっくり上がっていかれます。この方に話を伺いますと、エレベーターはどこかと尋ねられます。庁舎の西側にあることを伝えましたが、ここから市庁舎に入るのが一番近いからということで、そのまま進んでいかれました。 このように、高齢者から赤ちゃんを抱えた母親、そして足が多少不自由な方と千差万別、たくさんの方々が市庁舎へ出入りをされます。しかし、階段での事故がいつ起こってもおかしくないような状況であります。 このように、西都市庁舎の階段、段差の解消は、喫緊なバリアフリーへの課題でもあります。そこで、せめて市民が行き交う市民課まではぜひともバリアフリー対策が必要ではないかと思います。階段や段差の対策について市長にお尋ねいたします。 次の質問は、障害者トイレ、オストメイト対応の設置についてでございます。 ノーマライゼーションが叫ばれて久しい今日、すべての人が公平に社会参加の理念のもと、この市内でも40名弱のオストメイトの方がいらっしゃいます。市庁舎には多くの方の出入りがあります。ちなみに、オストメイトの方は全国で20万から30万と言われ、毎年2万人ずつふえているそうでございます。宮崎県内には約1,200名の方がいらっしゃいます。しかし、平等に暮らしていくには、トイレはオストメイト対応多目的トイレが必要であります。 そこで私は、近くの国富町役場が既存のトイレを改造して、立派に、しかも温水が出るトイレができているということで、庁舎に行きました。国富町でのオストメイトの方は26名だそうでありました。オストメイトの方は一定時間ごとに交換が必要でありますが、やはり人知れずに苦労されているのです。そこで、本市でも障害者へのバリアフリー対策へ積極的な取り組みとして、一番来客の多い2階のトイレを改造して、障害者トイレ、オストメイト対応の設置をしていただけないでしょうか。市長にお尋ねいたします。 次の質問は、道路バリアフリーについてであります。 さて、最近は朝な夕な高齢者と接する機会が多くなりました。ところで、政府はことし6月3日に高齢者の現状や対策をまとめた2005年度版高齢社会白書を決定しました。宮崎日日新聞では、65歳以上の高齢者人口は2,488万人となり、総人口の割合は19.5%に達したとのことであります。また、90歳以上は101万6,000人となり、100歳以上も2万3,000人を超えたと報じております。 さて、お年寄りや体が不自由な人などあらゆる差異を乗り越え、すべての人に使いやすくするバリアフリーのあるまちづくりが西都市でも進んでおります。ところで宮崎県は、人にやさしい福祉のまちづくり条例をつくりました。その中は、すべての人が一人の人間として尊重され、ひとしく社会参加の機会を得るとともに、地域社会の一員としてともに生活を営んでいくこととしています。まさにこれからは高齢者福祉の時代、バリアフリーの時代になりました。 国土交通省は、高齢者や車いすの人が1人で安全に移動できるよう、駅や空港などを中心に、周辺の道路やデパート、病院などの建物も含めた一体的なバリアフリー化促進計画を、市町村が求める新法を、来年の通常国会に提出するようです。いわゆる交通バリアフリー法とハートビル法を、高齢社会を迎え、まちの中心部の一体的な面的整備を急ぐには、2法を統合し、新法を作成する必要があると判断したと宮日新聞にも掲載されておりました。 そこで西都市では、今日まで高齢者や車いすの人が安全に移動できるよう事業に着手されておられますが、次の2点についてお伺いいたします。 まず1点目は、現在までの現状と今後の事業計画についてお伺いいたします。 次に2点目は、色覚異常の方へのカラーバリアフリー対策についてでございますが、既に完成した歩道について、市民の方々より、段差もなく、なめらかで明るい歩道ができたと喜んでいらっしゃる声を多数聞いております。そこで、今後も今までと同様のタイプで早急な対応をお願いしたいのですが、どのように考えておられるのかお伺いいたします。 次は、教育現場でのバリアフリーについてであります。 これは、中学校における車いすトイレの設置についてであります。中学校でのトイレは骨折したときに大変困りますと相談を受けております。ぜひとも手すりの取っ手を取りつけて、介助が要らない車いす用トイレの設置ができないかとのことでございます。 そこで私は、西都市内の小中学校でのトイレの実態を調べてみました。まず、西都市の小学校で車いすトイレのある学校は8校中3校であり、妻北小では特殊教育総合棟にありました。銀上小学校と茶臼原小学校にもありますが、銀上小学校は車いす児童の父兄が設置されたと先生から伺いました。しかし、すべての小学校でのバリアフリー化がされていませんので、車いす利用はほとんど皆無に近い状況です。 さて、西都市の中学校はどうでしょう。車いすトイレのある中学校は6校中2校でありますが、妻中での車いすトイレの設置場所は本校舎棟から離れた体育館にありますことから、妻中本校舎棟はバリアフリーがなされていないこともあり、いったん校舎の外に出て、体育館スロープで入る以外になく、大変不便なものであります。さて、もう1校の三納中の玄関入口は段差があり、車いすでの本校舎への上がりはできませんが、1階の事務所前に設置してあります車いす用トイレは容易に入ることができるようになっております。西都市の中学校でのバリアフリー化は、小学校と同様、全然できていない状況であります。 ところで、宮崎市の状況はどうでしょうか。小学校での車いすトイレは35校中23校が取りつけてあります。また、中学校はどうでしょうか。18校中15校が取りつけてあります。そこで、私は宮崎市教育委員会のお計らいで宮崎西中学校を見学させていただきました。 宮崎西中学校でまず驚かされましたのは、すべてバリアフリーです。3階建て本校舎すべての階に車いす用トイレが設置されていました。また、それは既存のトイレを改善したとのことでしたが、きれいにでき上がっています。また、お手洗い場には、普通の生徒さんが使うお手洗いの横に、蛇口のハンドルが車いすからでも容易に操作できるようハンドルつきです。また、階段移動のために階段昇降機を用意されていて、松浦校長先生も大変役立っていると自信ありげでございました。この建物は古いのですが、校舎と校舎との間はバリアフリー化がされていて、容易に車いすで体育館でもどこでも行けるようになっていました。 以上が宮崎西中学校での見学の模様でございましたが、さて、西都市でのバリアフリーにおける車いす用トイレの設置に関しては大変遅れていると思います。そこで、市長にお願いでございますが、施政方針では、魅力ある元気なふるさとづくりを目指して、再生における課題が掲げてあります。その中の2番目に、将来を担う人材を育てるとあります。これから西都市を担う中学生のためにも、車いす用トイレの設置については積極的な御答弁をお願いいたしまして、壇上からの質問を終わります。(降壇) ◎市長(橋田和実君) (登壇)吉野元近議員の御質問にお答えします。 吉野議員の特に高齢者やら障害者の方々に対する優しさ、思いやりは非常に感じられますし、バリアフリーに対する今回の取り上げでございますが、実は私も市役所にお世話になって、まず第一に市民の皆さんから訴えられたことが、ちょうど玄関の階段を何とかしてほしい。あそこの階段をなくして、上がれるようにしてほしいと。恐らく80ぐらいのおばあちゃんでありましたけれども、息せき切って訴えられました。 そこで、その玄関をそういうスロープにできないかということで、いろいろ検討したわけでありますけれども、しかし、そこのところはクリアしても、ほかのところでまた階段がございます。ですから、考えてみますと、この庁舎は41年前につくられたわけでありまして、そのころは、この超高齢社会というのが想定されてなかった。そのときの市長さんは落合(訂正後の形で掲載、発言訂正167頁)市長さんでありましたけれども、元気ばりばりのまだ30代であった思いますが、そういうことで、今の庁舎の構造に大変な問題があります。そのことをつくづく今知らされておる次第でございます。 そこで、庁舎の階段や段差のバリアフリー対策についてでありますが、庁舎について、階段を初め問題点について御指摘がありました。庁舎については、バリアフリーという認識のない時代の建設であった関係で、今日のバリアフリーに合っていないものと思います。そのようなことで、これまでに施設への入り口のスロープ化など改修に努めてきたところであります。改善が図られるものは今後検討してまいりたいと考えております。 次に、障害者トイレ、オストメイト対応トイレの設置についてでありますが、庁舎への設置はスペース等の問題もあると考えますが、現在の身障者用トイレで対応できないか、検討してみたいと思います。 次に、道路バリアフリーについて、現状と今後の事業計画についてお答えいたします。 交通弱者に対応した生活空間の形成を図るため、公共交通機関、病院、商店街周辺等の連絡する道路の歩道の段差、傾斜、勾配等の改善、視覚障害者誘導ブロックの設置等を実施し、バリアフリー歩行空間ネットワークを整備するものであり、平成14年度より聖陵町2号線に着手し、平成16年度までに3路線を完成したところであります。今後、妻駅跡通線ほか8路線を、安全かつ快適な歩行空間形成に向けて順次整備していきたいと考えております。 次に、色覚異常の方へのカラーバリアフリー対策についてお答えいたします。 障害者等の移動に関する安全性と利便性を確保し、社会参加の促進を図るため、道路の新設や拡幅等の整備に当たっては、広い幅員で段差のない、なめらかなスロープを持ったものとするなど、安全で快適な歩道や道づくりの推進に努めていきたいと考えております。なお、だれもが快適に歩け、車いす、ベビーカー等がスムーズに走行できるカラー平板ブロックの採用は、活性化を図る意味合いもありますので、市街地のみに限定していきたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。 以上でございます。(降壇) ◎教育長(黒木康郎君) (登壇)吉野元近議員の御質問にお答えいたします。 中学校における車いす用トイレの設置についてであります。 御質問の車いす用トイレは、妻中学校、三納中学校を除いて設置しておりませんが、学校の施設設備につきましては、各学校からの要望等を踏まえ、実態調査の上、年次的計画で実施いたしておるところであります。また現在、車いすを使用している児童・生徒はおりません。なお、車いす用トイレの設置は、今後その必要性等十分調査し、財政当局と相談しながら、児童・生徒の利用しやすい優しい施設の改善に努めていきたいと考えております。 以上でございます。(降壇) ◆9番(吉野元近君) やはり市長もたくさんの方から市庁舎に入るところの問題点は指摘されているんだなということをまずお聞きしました。確かに私もびっくりしまして、もうどうしていいかわからなくて、その方に何もしてあげられなかったのが情けなかったんですけれども、でも、それからしばらくして、また今度は御婦人の方がそういうふうにカートを引っ張り上げて高齢の方が行かれるんですね。これはどうしたことかと思って。 それと、もう一つは、これから高齢化が26%ですから、着実にふえてくるということを感じまして、非常に危険性がある、危ない、事故が起こってからでは遅いなということで実態を調査しました。実態を調査してまたわかったんですが、友達も通りましたけれども、ひっかかるよとか、やっぱり手すりが絶対要るわとか、その手すりも真ん中につけた方がいいよとか、今階段があるんですが、こういうようなフラットの機能、手すりでございますけれども、私でまあいいくらいなんですけれど、小さい子供さん連れのお母さんとかが上がられるんですけれど、絶対使えないと思いました。 参考にいいなと思って、児童館ができましたから、児童館に行ってみたら、子供さんのものはパイプの上が地上から630ミリ、大人の方は700ぐらいだったかなと思うんですけれども、それも段違い平行棒にして、違うんですね。今のものはそういうふうな今づくりの取っ手というか手すりなんです。手すりのことを同級生も言うし、お年寄りの方も言われるし、物すごく一番言われました。もうようおりてこられないんですね、年の方。だから手伝ってあげたりもしましたけれど、やはり事故が起こる前に対応をとっていただきたいと思いました。せめて市民課のところまでは欲しいなと思いました。 本当は、ある方からはエレベーターを尋ねられて、エレベーターがあったらなとかおっしゃったんです。やはり財政的なこともあったりしますけれど、そういうことは私たちが言ったらいけないんですけれど、やっぱりエレベーターを北棟の方につけてもらえれば、ちょっとは違うかなと。中二階がございますけれど、そこの階段はどうしても通らないといけませんけれど、そこら辺の問題があるけれども、そういうことを感じました。 やはりこれからは高齢の方がふえてきますし、そういう方たちのためにも、市庁舎ですから、西都の一番お城のようなところですね。だから、そこをぴしっとしてもらいたいなと、つくづく事故の起こる前にしてもらいたいなというのがあります。 それから次は、きょうはオストメイトトイレのことで来ていただいております。私は、オストメイトトイレというのが、国富町では中古のトイレを改造して、40万円で国富町のものはできたということで、勉強して、ちょうだいしてきたんですけれど、もう入り口からすっとフラットに入れて、そのまま表示板があって、左手にあるんです。広くて、本当に親切だなと思いました。国富町役場は親切な対応をされているなと。やっぱりそれだけに身障者の方に西都も早くしていただきたいと思いますし、ちょっと宮崎市役所は規模が大きいんですけれども、3カ所ありますが、1階のフロアでのオストメイトトイレの状況です。 このオストメイトの方というのは、なかなかふだんには見えない、わからないようなことでございますけれど、やはり大変気にされるそうでございますので、そこ辺も健常者の方は酌み取っていかないといけないかなと思います。 それから……     (「一問一答で」と呼ぶ者あり) すみません。一問一答で。 まず、階段の段差解消でございますが、北棟にエレベーターを設置ということも含めて、再度市長にそういうことは考えられないのかお伺いいたします。 ◎市長(橋田和実君) まず、ちょっと訂正させていただきたいと思いますが、庁舎建設当時の市長は中武市長ではなくて岩倉市長でございました。     (「落合市長ではないのか」と呼ぶ者あり) そうですか。再度訂正いたします。落合市長からでございました。失礼しました。 今、こちらの庁舎にもエレベーターをつけられないかということでございますが、そのことについても、これまでにも検討されたと思いますし、この前も検討してきたわけでございます。さっき申し上げましたように、庁舎の構造が中二階といいますか、とにかくエレベーターをつくっても階段を上がらなければ移動ができないという構造になっておりまして、その辺と、もう一つは、築後41年たっておるということ、それから、今度市町村合併の問題でまたどうなるかわからないということもありますし、そういった面を総合的に考えますと、再度十分な検討を行って、それからでないと、ここで即答を申し上げるわけにはいきませんので、十分いろんな検討は重ねてきたところでございますから、階段等に手すりを補強するとか、そういったことはしていきたいと思っておりますが、今の段階では検討の中でまだ非常に厳しい状況にありまして、その効果がどれだけあらわれるかということが非常に厳しい状況でありまして、今後またさらに検討させていただきたいと思っております。 ◆9番(吉野元近君) 次は、障害者トイレのオストメイト対応の設置についてでありますが、先ほど言いましたけれども、国富町では、今あるトイレを改造して40万円でつくられたということでございます。1階にあります。1階だけれども、西都市の市役所は階段があるから、車いすの方が、できれば市民課のところが一番人が来られるので、あそこがいいんですけれども、あそこに近いトイレですね。もう一度市長にお伺いいたします。 ◎市長(橋田和実君) エレベーターが西側の方にはございます。そのエレベーターに乗っていただいて、それから市民課の方においでいただければ、階段はないわけでございますけれども、オストメイト専用のそういった施設といいますか、それは西側の方のトイレには障害者用のトイレがございますから、ただ、そこの空間が狭いんですね。それで、車いすで入ったり出たりがオストメイトの装置をつけたときにできるかどうか、それはまだ検討しなければわかりませんので、その辺を十分検討しながら、できる限りそういう設備をするように努力していきたいと思います。 ◆9番(吉野元近君) オストメイトトイレの場合は、ちゃんとした温水が出て、洗えるようになっていて、非常にすばらしいと思います。だから、できたらその対応のトイレを早く考えて取りつけてほしいなと思います。 それから、中学校での車いすのトイレの対応のことでございますが、西中に行きまして、宮崎西中は各階に車いす用トイレがありました。そこに行くのに階段昇降機というのがあるんですね。各階に。それはいいんですけれど、だけど、例えば3階から1階におりていかれる車いすの方がおられるときは、校長先生が言われたのは、インストラクターという言葉をおっしゃいました。必ずインストラクターがついて、昇降機に乗ってずっと行くんですけれど、階段昇降機、私は初めて見たんですけれど、ミラーが至るところについているんですね。手すりもぴしゃっとついています。えっと思って、こんなところまでバリアフリーが徹底しているのかと。言われていましたけれど、宮崎は18校中15校対応しているんですよとおっしゃいました。だから、ああと思ったんですけどね。 それは、いろいろ大きなまちだからと言ったらもうあれですけれども、そういうことで、中学校、特に大きな、この西中は530何人ということで、余り妻中とも変わらないと思いますが、やはりそういう事故があったときなんかは大変困るんですよということでの相談でもございます。やはり一つぐらいはそういうふうに本校舎棟に対応するぐらいのことはできないでしょうか。今体育館にはございますけれど、体育館に行くにはバリアフリー化されていませんので、まず車いすでは無理なんですね。すみません、本校舎に。 ◎教育長(黒木康郎君) 先ほど申し上げましたように、今車いすを必要とする子供はいないと。しかし、昨年、実は養護学校の方から普通学校ということで、都於郡中学校の方に子供が来たわけですが、車いすを必要としたわけです。私たちもいろいろ方策を考えて、いろんなところのそれを調べたわけですが、とにかく本当は2年生で2階に普通教室はあるんですけれども、1階に特別、エレベーターとかそんなものはできませんので、そういう場合には、緊急にあらゆる措置をとって、そして車いすに対する子供の対応と同時に、介助員等もつけながら現在やると、そういうような状況でございます。 以上です。
    ○議長(橋口定幸君) 9番、質問をしてください。 ◆9番(吉野元近君) わかりました。疑問に思ったことが質問になっていました。 今の説明でよくわかりました。未来を担う、西都を担う子供さんたちを考えるときに、やはりそういうふうなちゃんとした施設のもとで育ててあげるということは、私は大事かなと思っております。 以上で私の質問を終わります。 ○議長(橋口定幸君) 暫時休憩いたします。                              午後2時43分 休憩                              午後2時44分 開議 ○議長(橋口定幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、3番内藤邦弘君の発言を許します。 ◆3番(内藤邦弘君) (登壇)通告に従いまして、順次質問してまいりますので、御答弁をよろしくお願いします。 初めに、施政方針についてお尋ねいたします。 今回の施政方針は、橋田市長におかれましては初の施政方針となるわけであります。橋田市長は、3月議会で答弁されておられますように、みずからを政治家として位置づけておられます。とすれば、今回の施政方針は、政治家としての橋田市長が政治を行う上で最も基本となるものと認識をしますが、市長はこの施政方針をどのように自己評価なされているのかお聞かせください。 次に、豊かな文化と人づくりについてお聞きします。 市長は、施政方針の中で、教育は人間形成の基本であり、国の発展の基礎であると説いておられます。また、まとめの部分で、事をなすのはすべて人であります。西都の将来を考えて、財政は厳しくとも人材育成には特に力を入れてまいりたいと思いますと力説しておられます。 まことに人づくりにおいてはそのとおりでありますが、西都市の再生を見据えたときに、それぞれの分野でのリーダーの育成が最も急務であると考えます。しかし、市長はそれらのことについて、何ら具体的方針をお示しになっていません。市長にリーダー育成の具体的方針なり方策がおありであればお聞かせください。 次に、魅力と活力にあふれる産業づくりについてお聞きいたします。 市長は、この中で、商工業の支援策として、消費者の市外流出防止を図るための共通商品券発行事業の支援継続、平助通りの多目的広場を活用したイベントなどを引き続き実施するとしておられますが、これらは従来どおりの事業の継続で、何ら新しいものではないと思います。今、商店街の抱える諸問題は、まさしく生き残れるかどうかの切実な問題であります。改革と再生を旗印に西都市長になられた橋田市長におかれましては、必ずや既成概念にとらわれない独自の商店街再生プランがおありになると市民は期待しているわけであります。市長のお考えになられている商店街再生の方策をお聞かせください。 次に、中学校歴史教科書問題と採択のあり方について教育長にお聞きいたします。 ことしは4年に1度の教科書採択の年であるとお聞きしています。4年前に新しい歴史教科書に端を発した中学校歴史教科書問題は、大変な社会問題となったわけでありますが、なぜ正しい日本の歴史を正しく伝えようとすることがいけないのか、私は不思議に思ったものであります。中学校における歴史教育というのは、単に自国の歴史を知るということだけではなくて、自分の生まれた日本という国の成り立ちや日本人としての誇り、郷土愛、ひいては先人を敬う心を養うための基礎になるものであると考えます。教育長におかれましては、中学校における歴史教育と歴史教科書問題についてどのように認識されているのか、御所見をお聞かせください。 また、本市においての教科書採択の方法、手続等の仕組みと、採択の権限を有する者はだれなのかお答えください。 以上で壇上からの質問を終わります。(降壇) ◎市長(橋田和実君) (登壇)内藤議員の質問にお答えします。 まず、市長は施政方針をどのように自己評価しているのかと、そのことでありますが、私にとりまして初めての施政方針でありますが、これまでの県議会議員時代からの政治活動を通じて、市民の意見や考えを集約するとともに、西都市の現状と将来のあるべき姿を踏まえ、まとめさせていただいたところであります。西都市を住みよい魅力ある都市にするため、改革と再生に向かっての私の考えを申し述べたものでございまして、情報提供として、近く市民にも公開することとしておりますので、評価につきましては市民の皆様にお願いしたいと思います。 次に、豊かな文化と人づくりについてお答えします。 施政方針の中でも教育は重要な柱であると位置づけており、また、再生プランの中でも、将来を担う人材を育てる文化度の高い教育文化都市づくりに取り組んでまいりたいと考えております。特に、これからの自治体間競争、都市間競争に勝ち抜き、魅力ある西都市になるためには、本市の将来を見据え、何事にも問題意識を持って積極的に真正面から取り組むことができる人材の育成は重要でありますし、また、市民の力が存分に発揮される協働型社会づくりにおいても、事業を担う人材の育成は不可欠であります。 そのような観点から、人材の育成に取り組んでまいりたいと考えておりまして、私としては、講座形式の研修制度などを取り入れてはどうかと考えておりますが、具体的な方策につきましては、今後再生プランの中で検討してまいりたいと思います。 次に、商店街再生の方策についてでありますが、私は改革と再生を政治理念としており、議員御指摘のとおり、既成概念にとらわれない独自の再生プランを検討していきたいと考えています。特に商店街対策につきましては、補助金ありきの事業を改め、やる気のある積極的な商店街を支援していきたいと考えます。まだ再生プランについて詳細まで報告できる段階ではありませんが、基本的な考えとして、商店街や各個店等が共同で商店街活性化を目的とした事業を実施する場合において、みずからも資金をつくるなど積極的に自助努力を行う場合に対しての支援制度の創設や、地域を指定しての空き店舗対策などが考えられます。 今後どのような再生プランを行うかについては十分に検討し、18年度には実施していく方向でありますので、御理解をいただきたいと思います。 また、これは教育的な施策になりますが、桜川の改修計画とも絡め、桜川沿いに食といやしのまちづくりを行い、記紀の道と中心市街地を桜川に沿って結ぶという構想につきましても、今後段階を追って検討していきたいと考えているところであります。 以上でございます。(降壇) ◎教育長(黒木康郎君) (登壇)内藤議員の御質問にお答えいたします。 中学校歴史教科書問題と採択のあり方についてであります。 まず、中学校における歴史教育と歴史教科書問題についてどのように認識されているかであります。現在、18年度から使用します中学校教科用図書について、教科用図書児湯地区採択協議会で現在協議中であります。慎重審議の上、採択されるもので、公正公平の立場から意見は差し控えさせていただきたいと思います。御理解ください。 今回、大きな社会問題となっています新しい歴史教科書をつくる会が主導し編集した、歴史と公民の教科書を含め、文部科学省の検定に合格した教科書であり、教科書検定基準に基づく内容となっているものと考えております。 次に、本市における教科書採択の方法、手続等であります。 教科書は、文部科学省が4年に1度のサイクルで、民間の教科書会社が申請した本を、教科書検定基準に基づき検定するものであります。中学校において使用する教科用図書は、学校教育法に基づき文部科学省の検定を得たものを、また同省が著作の名義を有するものを使用しなければなりません。 そして、この教科用図書の採択に当たっては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律の規定により、西都市及び児湯地区において使用する教科書、図書については、宮崎県教育委員会の指導、助言または援助により、西都市及び児湯郡内すべての教育委員及び保護者代表から成る教科用図書児湯地区採択協議会で協議をいたしております。そして、種目ごとに同一教科用図書を8月31日までにそれぞれの市町村教育委員会が採択することになります。 なお、18年度から使用します中学校教科書等につきましては、6月17日から6月30日までの間、教科書の発行に関する臨時措置法施行規則の規定により、西都市西都移動展示場、西都市の公民館及び高鍋教科書センター、高鍋町の高鍋東小学校において展示することになっております。 以上でございます。(降壇) ◆3番(内藤邦弘君) それでは、自席の方から順次質問してまいりますので、よろしくお願いいたします。 まず率直に、基本的な、根本的なことを市長の方にお伺いしたいと思いますが、今回の施政方針は、市長がみずからお書きになったものなのか。それとも担当者等が編集されたものなのかお聞かせください。 ◎市長(橋田和実君) 平成17年度の具体的な施策以外は、私の方で起案したものでございます。それについて、各部局でいろいろ検討を加えていただいたと、そういうことでございます。 ◆3番(内藤邦弘君) 起案の分といいますと、この最初の思いの部分でありますか。もう一度確認します。 ◎市長(橋田和実君) 先ほど申し上げましたように、17年度の具体的な施策以外はすべて私の方で起案しました。 ◆3番(内藤邦弘君) さすがにJC出身者の方かなと思います。といいますのは、私も青年会議所のOBでございます。市長におかれても青年会議所のOB、またこの議員の中にもおられるわけですが、やはりこういった施政方針というものは自分でみずから書くと、やっぱりそこが根本だろうと思うんですよ。そういった意味では本当に改革を進められる市長らしく、自分でこの施政方針をお書きになったということは非常にすばらしいことだなと、本当に改革自身をみずからが示しておられるのかなという感じを受けています。 ただ、先ほどほかの議員からもいろいろありましたように、どうも具体的なところになるとわかりにくいという意見が多いし、私自身も、これを何度も読み直してみましたが、確かにこれから先をしたらどういうことやったやろかというところがもう一つわかりにくいという印象を受けました。そういった意味では、非常に市長の思いの部分が強い施政方針になっていて、具体的な施策、内容の乏しい施政方針かなと思いますが、市長の方はどのようにお考えでしょうか。 ◎市長(橋田和実君) 議員が先ほど申し上げられましたように、私は政治家でございます。行政マンではございません。政治家というのは、やはり理念であるとか、方針であることを示すことが大事だと思います。それをいかに具体的にやっていくかというのが行政のいわゆるプロの一つの力でありまして、この改革と再生は1人でできるわけではございません。やはり全庁的に職員の皆さん方、あるいは市民の皆さん方のいろんなお知恵やらあるいは努力によって、私は達成していくことができると思いますから、基本理念と方針、そういう思いを示すことが政治家としての役割であろうかと。あとは、みんなで具体的に進めていく、方策を練っていくことが大事だと。みんなでつくり上げなければ私は達成できないと思っていますので、よろしくお願いします。 ◆3番(内藤邦弘君) 確かにそのとおりだと思います。ただ、私が思うには、その方針を示すだけではなくて、やはりそこには戦略を練る、戦略、戦術を立てるのが私はトップの仕事だと思うんですよ。そこを示した上で、各行政のプロの方たちが、そのトップの市長の戦略、戦術にのっとって、一つ一つの戦術をこなしていく、事業をこなしていく、それが私は一番ベストな姿なのかなと思います。そういった意味では、ぜひこの施政方針を市長自身もう一度練られて、これにみずからどのようにして戦略を立てていくか、そのようなプランをお立てになって、ぜひことし1年、しっかりとやっていただきたいなと思います。 それでは、続きまして、豊かな文化と人づくりについて御質問をさせていただきます。 先ほども申し上げましたように、この施政方針の中では、人材育成については一生懸命やっていきますと最後でも言っておられますように、力説をしておられます。確かに私もそのとおりです。今の時代、これから先を見据えた場合には、人材の育成というのはまことに急務であろうと思います。 ここまではだれでもわかるんですよ、市長。要はこれから先なんですよ。そしたら、これから先を具体的にどうするのか。そのことをお聞きしたいんですが、今後の再生プランの中で検討してまいりますと。いつも市長が言われるように、いろんな人の意見を聞いて、再生プランというものを練っていくのだろうなと思いますが、これから先、もっと具体的な再生プランについて、市長の方でもしお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。 ◎市長(橋田和実君) 人づくりというのは、いろんな角度、あるいはいろんな立場の方々に対して考えていることでございまして、まず私は、西都市民、私も含めて、職員の皆さん方も、あるいは議会の皆さん方も意識の改革が必要だと思うんですね。 どう改革していくかといいますと、まずは、いつも申し上げていますように、これまでは高度経済成長時代の中でずっと育ってきました。ですから、その意識がまだ残っているんですね。その意識とシステムがまだ残っているわけです。それを逆に低成長時代に切りかえていく、そういうような改革が必要であります。 と同時に、基本的な考え方と行動、私は実は余り申し上げたくないんですけれども、朝7時半には出勤しております、この庁舎に。やはり早いうちから出勤して、この心構えといいますか、そういうものを持つこと、前向きな姿勢を持っていくこと、すべてに対して前向きに、即応、即体制といいますか、積極的な体制、考えを持っていくこと、それが大事だと思って、自分でそれを実践しようということでやっているわけでございます。これは私のことでありますけれども。 それと、もう一つは、庁舎周辺のちり、空き缶を拾っております。これは私自身の問題でもありますけれども、少しでも市民の皆さん方の意識が変わってくればいいんだがなと、そういう思いもございます。そういった点で、たかが掃除、たかが早く出勤ということを言われるかもしれませんけれども、こういう基本的なことから私は変えていかないと、この世の中はよくならない、また、意識も変えていくことはできないと、そう思って取り組んでおるわけでございます。 と同時に、やはり今度の選挙で、私は、市民の皆さん方が今のままではいけないのではないかという危機感を持たれたんだと思うんですね。それは非常に大事なことで、その危機感の芽生えをやっぱり大事にしていきたい。西都市はすばらしいですね。地理的条件もいろんな条件もすばらしい、農業条件もすばらしい。ですから食べるには困らない、何とかやっていけるだろうと、そういう感じがあります。しかし、それでは今からの時代は生きていけない。もっと危機感を持って、みんなで力を合わせて知恵を出し合い、汗をかいてみんなで頑張ろうという、そういった社会風土といいますか、それをつくっていかなければならないと思います。 それから、もう一つは、リーダーも必要であります。こういったリーダーを育成するということは、若い方々、あるいは女性の方々、そういった方々にこれからの将来、あるいはもちろん男性もそうですよ、考えていただく。例えば、何々委員会というとちょっと固いですけれども、何々塾といいますか、そういったものをつくって、まずは西都市の現状をよく知っていただく、あるいはほかの地域の状況も知っていただく、その勉強会をしていく。 そして、いろいろと今度は、では西都をどうしていくべきかと。西都はいろんな産業別にあると思いますが、どういった姿にまとめていくべきなのかと、それを調査研究して、そして提言まで持っていく、そういったことを経ることによって、私は人材が育っていくと思いますから、そういったシステムといいますか、そういうものもこれから順次つくっていかなければならないと思います。これは公的にやることもあるでしょうし、私的にやることもあろうかと思いますので、そういった考えで取り組んでいきたいと思います。 ◆3番(内藤邦弘君) 人材育成についてのそういった今後の市長のお考え、取り組み方、私も全くの同感であります。実を言いますと、私も前市長の方とそういう話をよくしていました。まち場に今いっぱい優秀な若い人たちがおる。ただ、行政のことがやっぱり外から見ているとなかなかわからない。ですから、今度は行政の中にいる若い職員の人たち、または中堅のこれからの行政を背負う方々、そういった方と、そういったまち場にいる若い人たちと一つのグループをつくって、いろんなまちづくり、または西都市の将来に向けての意見交換を行う、そのような場をぜひつくってくださいというようなお願いをしておりました。それはぜひにやらないといかんなというようなお答えをいただいていたんですが、なかなか実現しなかったのが現状であります。 橋田市長のもとでそのような塾といいますか、会といいますか、サークルといいますか、本当に意識を持った人たちを集めていただいて、この西都市の次の時代を担う若い人たちを育ててあげていただくよう、ぜひお願いをしたいと思います。 それでは、続きまして、魅力と活力にあふれる産業づくりについて御質問をさせていただきます。 この市長のお答えの方を聞いて、やっと市長らしいお答えが出てきたかなと、実は私は内心ほっとしました。本当に今、商店街の抱える問題というのは大変切実なものがあります。まさしく市長の答弁にあるように、やる気のある積極的な商店街を支援していきたい、また、みずからも資金をつくるなど、積極的に自助努力を行う場合に対しての支援制度の創設や、地域を指定しての空き店舗対策、このような短期的な物の見方というか、今この西都市の商店街はどうするのかというような視点に立った再生プラン、私は本当にすばらしいなと思います。 また、長期的に見て、桜川のことを取り上げておられます。私もこれは大賛成であります。桜川はぜひもう一度昔の川に戻して、その桜川を中心としたまちの再生を本当につくり上げなければならないと、そのように感じております。 ただ、市長、1点だけ、このみずからも資金をつくるなど積極的な自助努力を行う場合に対しての支援制度、確かに今の西都市の財政状況等を考えると、そうだなと思うんですよ。本当に自分たちでやる気のない人のところにはむだに補助金を流す必要はないし、普通はそうだなと思うんですが、こういう自助努力もできない商店街の方も今現実にたくさんおられるわけですね。 ただ、この西都市においての商店街というものの役割を考えた場合に、商店街がただ物を売って商売をするというだけではなくて、やはりこの西都市、妻のまちというものの文化を守ってきたという側面は私はあると思うんですよ。例えば、夏祭りにしても、そういった商店街の方たちの多くの寄附によって、今まで延々と夏祭りが続けられてきたというような実績があります。 そういったことを勘案していただいて、やはり妻の商店街が、この西都市、妻の文化を守ってきたんだよと、そういったところを勘案していただきながら、ただ景気のいいときは商店街に甘えるような、そういったものはみんなでやってくださいよというような施策をとる。ただ、景気が悪くなったら、もうあんたところが自分らで努力しないと知らんよと、そういった政策をとる。やっぱりこれでは私は商店街の人たちに対して余りにもひどい仕打ちかなという気は率直にします。 確かに、西都市の現状を考えると、このように積極的に自助努力を行う場合に対する支援制度、そういった積極的に商業を進めていこうという人たちに対する支援制度というのは必要だと思いますが、そういうことができない人に対しても、ぜひ何らかの勘案というか、そういったところの考慮をしていただきたいなと思います。もし何かありましたら、市長の方から一言お願いします。 ◎市長(橋田和実君) 基本的に西都市の商店、これは妻地区だけではなくて、三財や穂北やら三納やら、ほかの地域の、都於郡につきましてもそうでありますが、私は、すべての産業を活性化させる。例えば農業を活性化させて、農家の所得がよくなれば、潜在的に購買力もつくわけでありますから、そういった点を私は重要視していかなければいけないと。そのことがいろんな商店街に波及効果を及ぼすことになろうかと思います。 と同時に、やはり商店街対策ではなくて、まちづくりをどうやっていくかということが大事であろうかと思います。そういった中で、非常に間接的ではありますけれども、産業の活性化、あるいはまちづくりをやる、そのことによって、集客力なりあるいは意欲、これからに対する前向きな意欲を持っていただくといいますか、そのことをやっていかないと。 もう一つ申し上げたのは、特定な地域を指定して空き店舗対策をやる。例えばですが、一番西都のまちで、妻のまちで一番古いという平助通りは空き店舗がほとんどですよ。あそこに集中的に対策をやって、ここに高校生の店、西都商であるとか高鍋農業高校であるとか、佐土原高校であるとか、高鍋高校でもいい、妻高でもいい、近隣の高校が全部1店舗ずつ開く。そのことと同時に、その空き店舗は、そこの商店街ではなくて三財の方でも出店していいですよ、穂北の方でも出店していいですよ、商業やっている方は。県外でもいいですよ。それを募集するんです。そして家賃の援助をしていく、そのことによって、私は、よそから入ってきても、今度は新しい感覚が生まれます。 と同時に、例えば高鍋農業高校の生徒が店を出せば、高鍋農業高校の親御さんたちが買いに来ます。だから、例えばそこにマルハチがありますけれど、高鍋農業の野菜を売り出したら売れるのではないかではなくて、集客力なんですね、問題は。それを醸成していく、そのことが大事であろうと思いますし、また、中にはギャラリーとかそういったものも設けて、そういう芸術品の展示もしていく。そういったことをやる気のある人たちにみんな寄ってもらって、それを核として、そこを成功させた上で、それから今度は波及効果をねらっていく、そういう方向でいかないと、もう押しなべて幅広くばらまき的なものをやっていたら、いつまでたってもこれはよくならない、そういうふうに思っていますので、そういう考えで取り組んでいきたいと思っています。 ◆3番(内藤邦弘君) 本当にそのとおりだなと私も思います。ぜひその方向で進めていっていただきたいと思うし、また、そのまちづくりについて、私の方から御提案なりそういったものがあれば、積極的に市長の方に御提案をしていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、続きまして、歴史教科書問題とその採択のあり方についての方の質問に移らせていただきます。 教育長は、現在西都市内の中学校で使用されております歴史教科書並びに扶桑社が発行しております新しい歴史教科書、これらの教科書はお読みになったことがおありでしょうか。 ◎教育長(黒木康郎君) 4年前の平成13年度に一度これが初めて出たわけですが、それは一応読んだところでございます。本年度のものは、16日から展示でございますから、まだ教科書は読んでおりません。 ◆3番(内藤邦弘君) 私も、4年前に、この扶桑社の新しい歴史教科書が市販されたときに、みずから買って読ませていただきました。何でこの教科書がそんなに戦争を美化しているとか、ただ歴史を正しく伝えていないというふうに批判されて、こんな社会問題になるのかなと、私は率直に不思議に思いました。 今回この問題を取り上げるに当たって、うちの子が今ちょうど中学1年生でございます。息子から教科書を借りて、勉強せんものですから、きれいな教科書ですけれども、その教科書を息子から借りて読んでみました。そしたら、まことにこれは驚くようなことになっておって、私、本当に教科書なんていうのを数年ぶりというか、卒業して初めて読んだわけですが、日清、日露、今は近現代史といいますか、専門的なことはわかりませんが、そういったところ以降の著述の仕方、書き方というのが、すべて日本が悪い、中国、朝鮮の方がよくやったというような書き方なんですよ。 一番驚いたのは、私たちが中学・高校で習った豊臣秀吉さんの朝鮮出兵と私たちは習ったと思うんです。これが朝鮮侵略という書き方をされているんですよ。 おまけに、その100年か200年前になるんだろうと思いますが、元寇というのがありましたよね。この元寇の書き方になると、もう思わず笑ってしまったんですが、モンゴルの襲来「フビライは日本を従えようとたびたび使者を送ってきましたが、幕府がこれを退けたために、元は高麗の軍勢を合わせて攻め入ってきました」。幕府がこの使者を退けたから向こうが攻めてきた、退けた方が悪いという書き方になっているんですね。おまけに「元は2度の襲来の後も日本への遠征を行おうとしましたが、計画だけで終わりました」。何か向こうの思いやりのような書き方が、率直に読んで、これはおかしいなというようなものを感じたわけであります。 また、人物を取り上げる話にしても、さすがに東京書籍、西都市のには載ってありませんでしたが、安重根(アン・ジュングン)とか、そういった伊藤博文をハルビン駅で暗殺したその犯人を、今韓国の方では究極の英雄というような形で取り上げて、ほかの歴史教科書もたくさん載っているそうであります。ただ、西都市で使われている東京書籍の方には、さすがにこれは載っておりませんでした。ただ、副読本のワイドビュー歴史、こちらの方にはやはりそのような書き方がしてありました。 ただ、そういった人物というものが、柳寛順(ユ・ガンスン)とか知らんでしょう。私たちは子供のとき、こういった人は習ったことがないです。朝鮮の民族運動、三・一運動で、民族独立運動のときに日本人に捕まって殺された人だそうでございまして、朝鮮のそういった民族独立時の救世主というか、女性ジャンヌダルクと言われているというようなことが日本の教科書に載っているんですよ。もう明らかに向こうの人たちをいいように英雄扱いをする書き方が現在されているんですね。 先ほど、秀吉の朝鮮侵略の方を取り上げましたが、この朝鮮侵略で、秀吉が何でこういったことをしようとしたかということを書いているのではなくて、その朝鮮侵略、朝鮮出兵で、李舜臣(イ・スンシン)という軍人の方が海戦で日本を破った、豊臣秀吉軍を破った。この方が今朝鮮の英雄だということが書いてあるんですよ、日本の教科書に。読んでみて、本当にこれは自分の子供にこのような、ある意味偏った、間違っているとは私は言いませんよ。間違っているとは言いませんけれども、偏った歴史教科書を使用させているというのは恐ろしいことだなと思ったんですが、教育長はここら辺のことについてどのようにお考えになっておられるでしょうか。 ◎教育長(黒木康郎君) ただいまの質問に対しましては、先ほど壇上から申し上げましたように、今調査研究中でございますので、個人的なコメントは差し控えさせていただきたいと、このように思います。 ◆3番(内藤邦弘君) 確かに、今そういった採択協議会が開かれているということで、教育長の口からは言えないだろうなと思います。 それでは、ちょっと方向を変えますが、この採択協議会というのは、保護者の方も入っておられるわけですね。 ◎教育長(黒木康郎君) 担当課長に。 ◎学校教育課長(齊藤敦弘君) 採択協議会は、西都・児湯の教育委員さん全員、それと保護者代表ということで構成されております。 以上です。 ◆3番(内藤邦弘君) ということは、この採択協議会は決定機関ではないわけですね。教育委員会が、各市町村が、あくまでも西都市の教育委員会が決定機関であると私は認識しているんですが、この協議会の意味するところというのはどういうふうになるんですか。 ◎学校教育課長(齊藤敦弘君) 県内7地区に、広域事務所管内ですけれども、教科書採択に当たりましては、採択協議会というのが法律によって設置されます。ここで学校の先生方が専門員ということで調査研究に当たっていただくわけですけれども、そちらから上がってくる調査報告書で、協議会の中で決定をすると。ただ、最終的には各市町村の、これも法律に基づいておりますけれども、市町村の教育委員会が採択を行うというようなことです。 以上です。 ◆3番(内藤邦弘君) もう一度確認します。採択協議会で教科書の決定をして、教育委員会で採択をするということでしょうか。 ◎学校教育課長(齊藤敦弘君) そのとおりでございます。 ◆3番(内藤邦弘君) とすれば、この採択協議会の方々、それぞれの教育委員会と保護者の方は、教科書はすべてお読みになっているんでしょうか。 ◎学校教育課長(齊藤敦弘君) 各教育委員会で16日から教科書展示会が始まります。各教育委員会でそれぞれ展示場に行かれるなりして、教科書を閲覧されて勉強される。それとまた、独自に協議会の中でも教科書を実際手にとって内容を確認されるという時間もございます。 以上です。 ◆3番(内藤邦弘君) とすれば、例えば教科書を教育委員会なり保護者の方、教科書採択協議会のメンバーの方々に教科書が渡されて、それをしばらく熟読しておって、それから教科書採択協議会に出席する、そのような流れではなくて、あくまでもそういった一般市民に閲覧できる状態のときに一緒にそれを見て、そういった採択協議会の方に出席するということになるんでしょうか。 ◎学校教育課長(齊藤敦弘君) 展示会は展示会で、独自に教育委員会で保護者を入れて展示会で実際に教科書を見られます。また、協議会は協議会の中で、それぞれの教科書会社の本が来ておりますので、それを実際手にとられて、内容を見られて、最終的にそれぞれの方が決定をされるということになっております。 ◆3番(内藤邦弘君) この採択協議会では、この教科書はどういう特色があります、この教科書についてはどういうあれがありますと、そういった資料等はあるのでしょうか。 ◎学校教育課長(齊藤敦弘君) 先ほども申しましたけれども、協議会の中に専門委員会を設置いたします。専門委員は、児湯教育事務所管内の先生方が各教科、9教科13種目ございますけれども、それぞれグループで研究をなされます。それで、研究をされた結果、協議会の方にその報告書が上がってきますので、その報告書の中に各教科の特徴ということで研究報告書が上がってきますので、それを参考にしながらそれぞれの方が判断されるということになります。 ◆3番(内藤邦弘君) そしたら、その専門委員会は、あくまでも参考資料を採択協議会の方に参考というか助言を与えるというような立場で認識してよろしいんですか。 ◎学校教育課長(齊藤敦弘君) 専門委員という立場は、各教科の特徴点をまとめて報告するということで、この教科書がいいとか悪いとかいうことではなくて、あくまでそれぞれの教科の特徴点を報告するという立場の先生方でございます。 以上です。 ◆3番(内藤邦弘君) それでは、この教科書問題等のいろんなシンポジウム、そういったところに行くと、よくほかの市町村、地区の事例を聞くことがあるんですが、その専門部会、またほかの名称かもわかりませんが、その方から、協議会なり教育委員会なりに、その特徴を述べた資料等が上がってくる。 ところが、教育委員会なりそういった採択協議会のメンバーは、実際熟読は余りしていませんので、そういったものをもとに採択をする。ところが、その調書、特徴が書いてある資料もすべて優劣がつけにくくなっていると。どれもいい、どれもいいという書き方がしてある。そこで実際は、そういった教育委員会なりの方々が、専門部会というか、そういった教職員の方々に電話をされて、どの教科書がいいですかと言ったら、これがいいですよと言う、よく事例、こういった話を聞くんですよ。そのようなことはこの西都・児湯においては絶対に行われていないということでよろしいんですか。 ◎教育長(黒木康郎君) ただいまの質問でございますが、教科書採択に当たっては、今、課長の方から述べましたように、まず専門でありますところの先生方、専門委員という形でその人たちが教科書の調査研究をする。それをもとにまとめたのを、地区採択協議会で、その報告書を見ながら検討をしていくということになります。 私たち教育委員といたしましても、それぞれ本年度の教科書について事前に勉強するということは、本市の教育委員もそういう計画を今1回持ったところですが、また次に持つという形で、勉強はそれなりにやっぱりしなくてはならないと、これはもう本筋でございます。そんな形で採択に入っているという形です。 以上です。 ◆3番(内藤邦弘君) 西都・児湯においては、そういった教育委員の方、また、採択協議会のメンバーの方が真剣にこの教科書選定にかかわっているということを聞いて、大変安心をいたしました。教科書は7教科、8教科あるかわかりませんが、全部の教科書を見るというのは大変なことですね、数学から理科まで。そういったものはいいと思うんですよ、別に。みんなどれも多分一緒だろうと。ただ、歴史と公民、この2つだけは本当に人間形成の根本をなすものだと私は思うんですよ、特に中学生のこの多感な時期に。 そういった意味から言うと、この歴史と公民、この2冊だけは、その採択協議会のメンバーの方、またその決定を受けて採択をされる教育委員会の方は、ぜひこの2つだけは読んで、その中から自分の目でどれがいい、どれが正しいというものを選んでいただきたいなと、そのように思います。 今、いろんなこの歴史教科書問題に関してアンケートをとると、日本人に生まれて恥ずかしいとか、自分たちのおじいちゃんは人殺しだとか、そのような声が子供たちから上がるそうです。どうかそういった子供たちを育てないためにも、やっぱり日本人でよかった、日本に生まれてよかった、確かに過去悪いことをしたかもしれないけれども、もっといいこともしているんだよと、正しい歴史認識を正しく伝える、そのような教科書を採択していただきたいと思います。 それでは最後に、市長の方に御要望と、また教育長の方に一言申し述べて、私の質問のすべてを終わりたいと思いますが、今回、市長の方で、この施政方針を初めて出していただきました。これを読ませていただきまして、市長が今からやろうとなされることを私は私なりに理解したつもりでございます。 市長は、この市役所という西都市の行政をつかさどる本丸のトップです。執行権を、この西都市、人口3万4,000人の中で持っているのは、西都市長橋田和実ただ一人なんですよ。その責任をしっかりと自覚をしていただいて、この西都市役所370人が一丸となって、もちろん市長が言われるように市民も一緒になって、私たち議会も一緒になって、新しい西都市をつくっていただきますようお願いを申し上げます。御要望を申し上げます。 それから、教育長に対しては、まことに今議会限りで退任をされるということで、教育長の退任を本当に残念がっている一人でございます。教育長とは本当に長いつき合いで、教育長が妻中学校の校長のときから、私たちはまだ20代だったんですけれども、そのときから啓示を受けて支持をしてきた人間の一人であります。どうかこれからも御自愛をくださいまして、そのすぐれた識見、胆力、それから、その優しいまなざしをもって、この西都市の地域にますますお力添えをいただきますようお願い申し上げまして、私の質問のすべてを終了いたします。 ○議長(橋口定幸君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。 これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(橋口定幸君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会することに決しました。 あすは午前10時開議、一般質問を続行いたします。 本日はこれをもって延会いたします。                              午後3時33分 延会...